Pilot Air Line
PAL008便
ホット辛苦からの
脱出のために！

98/1/14一部訂正版


去年の反省から！

1998年のお正月です。お正月なのでまずは書き初め。


昨年末からどうもHotSyncの調子が良くない。
ずっと快調だったHotSyncにたびたび失敗している。
どういうことなんだろう？


HotSyncの傾向と対策

というわけで、今回はHotSync失敗からの立ち直り方特集。

HotSyncと言っても、
人それぞれ、マシンそれぞれでいろんな原因があって、
いろんな対策がある。
そこで、これまでに私が経験したHotSyncの失敗とその対処法についてを
まとめてみたいと思う。

面白いもんで、
現在HotSyncに成功（実は年末から越年しましたが、
今日になってようやく成功しました！）しているということは、
HotSyncの失敗の数だけその対処法がある訳です。
（ただし、意味もなく突然直っちゃった場合を除く！）



さて、まずは定番から。


1

Cradleの電極をチェックする！

現象


まずはご存知、
「CradleとPalm Pilotの接触不良」によるHotSyncの失敗。
Cradleの電極ピン10本のうちの1本がへこんでて、
Pilot側の電極にちゃんと接触しないという、
HotSync失敗の定番中の定番。
というか、ハード的な初期不良のケースも多い。
＠

ポイント


見分け方は、Pilot側の電極の金属板をようく見てみること。
擦り切れ傷の具合が10枚とも均一なら問題ないが、
一枚だけ擦り切れ具合が甘い時は要注意！
その金属板に対応する、Cradle側の電極が怪しい！
＠

対処法


へこんでるCradleの電極をピンセットなどで起こす。
強引にやり過ぎると、悲劇が起こるので要注意。
（→ココを参照）
＠





2

「Install」フォルダを疑え！

現象


これもよく解説本なんかに出ている定番のひとつ。
何らかのサードパーティ製アプリを
Pilotにインストールしようとしている時に
HotSyncが突然失敗した場合は真っ先に疑ってみるべき。
このトラブルの原因として以下の２つが考えられる：

原因　1


インストールしようとしたアプリに問題があった
（つまり、故障している！）
＠

原因　2


Pilot側のメモリが見た目ほど残ってない場合に無理して
　　インストールをしようとする
（つまり、メモリ不足！）
＠


※
なお、「Install」フォルダは
「Pilot Desktop 1.0」フォルダの中の
「（ユーザの名前）」フォルダの中にある。
＠

ポイント


ただし、一回でもインストールの経験がないと
この「Install」フォルダは出来ない。
逆に言えば、サードパーティ製のアプリを
インストールしたこともなく、
このフォルダも存在しなければ、
この可能性を疑ってもしょうがない。
＠

対処法


「Install」フォルダの中身を全部捨てちゃってから、
HotSyncに再挑戦する。
＠




3

「Backup」フォルダもたまには疑え！

現象


ごくごくたまにではあるが、
原因不明のHotSyncの失敗に関して、
もしかして「Backup」の中の書類が
ダメになったのでは？と考えて、
これを処分したらちゃんと直ってしまった
というケースもあった。
＠

ポイント


ただし、この結果、大事なデータベース書類が
消えてしまうことも多いので、
必ずバックアップをとってから、
ちょうどMacintoshで機能拡張書類を
ひとつひとつ確認しながら安定状態を探すように、
ひとつひとつ試していくのが望ましい。
でも、面倒くさい。
＠

対処法


だから、「Backup」フォルダの中身を
全部捨てちゃうんだって！
だけど、この結果、大事な記録が
消えちゃっても責任はとらないよ。
＠




4

Macユーザなのに「JFile2.0」書類を
リストアしてしまった！

現象


前にも書いたが、
これをやってしまうと大変なことになる。
使うだけなら問題はない。
が、書類をバックアップして、
さらにこれをPilot側にリストア（復活）しまうと
ハードリセットの悲劇が待っている！
＠

ポイント


そうならないように、
Macユーザなら「JFile1.6」を使おう。
＠

対処法


もしも「JFile2.0」のバックアップ書類を
リストアしてしまったら、
さっさと諦めてハードリセットしてから
インストールし直す。
（→ココを参照）
＠



くどいようだけど、注意！

バックアップだけなら大丈夫です。
そのバックアップ書類をリストアすると
Pilot側がぶっ壊れてしまいます！


5

オーバーライトで
助かっちゃう時もある！

現象


HotSync中のPilot画面を見ていると、
現在何がシンクロされているか表示してくれている。
もちろんMac側のアプリでもあんまり細かくはないが
標準アプリのシンクロくらいは教えてくれる。
だから、標準アプリのシンクロ中のトラブルの場合、
例えば「Datebook」で引っ掛かったら、
「あ、Datebookのデータベースが怪しいな！」と
かわかるわけだ。
＠

ポイント


うちでは「Datebook」で
引っ掛かる可能性が異常に高い。
＠

対処法


この現象にぶつかった時、
うちでは「Datebook」のみ
「Pilot overwrites Desktop
（直訳すると「PilotでDesktopを上書きする）」
オプション状態でHotSyncしてみることにしている。

その理由は以下の３つ：

理由　1


うちでは（Pilot側に比べて）
Mac側のトラブルが多い。
＠

理由　2


うちではMac側に新しい記録を
書き込んでいないので、
　　残したいのはPilot側の記録だけなので。
＠

理由　3


過去にこれで成功したことが何度かあるから。
＠



このオプション設定は
「Pilot Desktop」アプリの「HotSync」メニューから
「Custom」ダイアログを呼びだして、ここで設定する。
＠



※【個人的な悩み】


うちのHotSyncで「Datebook」絡みの
トラブルが多いのは、
もしかしたら前回も書いたレコード数
（1000超）のせいかもしれないが、
確信はない。

ほんとは「save archive copy on PC 」で
古い記録から
「母艦のみで保存」したいのだが、
最近のHotSync失敗の多さから、
どうしてもその勇気が出ないでいる。
つまり、PilotでDesktopを
上書きするケースが多いので、
母艦に古い記録を
残していると消えてしまう！
逆に言うと母艦にだけ
古い記録を残している人には
絶対にお薦めできない対処法だと言える。

※誰か、「Datebook」の
レコード（記録）の限界量を教えて！
＠


6

「Pilot Desktop Preference」が怪しい！

現象


ここまで書いてきた各種方法では
どうしても手に負えないトラブルの時は、
この方法、つまり「Pilot Desktop」アプリの
初期設定ファイルを捨てる！
ことで問題が解決する・・・場合もある。

原因とかは不明だが、何らかの理由によって
母艦の「Pilot Desktop」アプリの
初期設定ファイルにトラブルが
起きてしまったということだろうと思われる。
ある意味、
「ヤバくなったら初期設定ファイルを捨てろ！」は
Macintoshソフトの基本でもある。

もともとは、
NiftyのFPILOTか何かで読んだころがあって、
試してみたところ、うまくいった
・・・こともある。
＠

ポイント


初めてこれに挑戦した時は、
「（ユーザ名）」フォルダまでバックアップを
とってから挑戦したが、
どうやら「Pilot Desktop Preference」を捨てても
「（ユーザ名）」フォルダには影響がないらしい。
＠

対処法


もちろん「Pilot Desktop Preference」は
「システムフォルダ」の中の
「初期設定」フォルダの中に入っている。
この「Pilot Desktop Preference」を
ごみ箱に捨ててから再起動する。
ここで安心するのはまだ早い。
このままHotSyncを始めようとすると
「ポートが選ばれてない！」とかなんとか
Mac側が騒ぎだしてHotSyncは実行できない。

実は「Pilot Desktop Preference」を捨てたために、
「HotSync」コントロールパネルの中の「Local Setup」の設定が
デフォルト（買ったままの状態）に戻ってしまっているのだ。
というわけで、まずはこれを直さなければならない。
「HotSync」コントロールパネルを開いてから
最上段の「Local Setup」タブをクリックして、
「Serial Port:」のポップアップメニューから
「プリンタ」または「モデム」を選ぶ。
例によって、特別な処理をしてない限り
ここは文字化けしているので、
「プリンタ」ポートなら長い文字化けを、
「モデム」ポートならやや短い方の文字化けを選ぶ。

これでHotSyncのスタンバイが終わる。
あとはHotSyncに再挑戦するだけだ。
くれぐれもポート指定は忘れないように。
＠



※おまけとして
「Pilot Desktop Preference」をゴミ箱に捨てるためだけの
機長自作のApple Scriptを用意しておきます。
あくまで自分の責任の範囲内で使って下さい。
ココ。


7

「Backup Buddy」も
　ちょっと怪しい？
・・・かもしれない

現象


これはうちだけの現象かもしれないが、
「Backup Buddy」を入れると
「HotSync」に失敗する確率が高くなるような
・・・気がする。
（→「Backup Buddy」についてはココを参照）
＠

ポイント


気になる点は、
Pilot内の「Backup Buddy」でバックアップ設定が
しばしば勝手に変わってしまうこと。
（さっきまで「バックアップする」だった書類が、
突然「バックアップしない」に変わってしまったり・・・。
うちだけの現象かもしれないが・・・）

この「Backup Buddy」君のきまぐれのせいで
HotSyncがおかしくなってしまうのかもしれない。
酷い場合にはMac側で
「Fatal Error」が出た場合もあった。
＠

対処法


実はまだよくわかってないが、
いちおう原因がわかるまで私は
「Backup Buddy」をPalm Pilotから削除した。
そのかわり「FPSUtil_Pro 3.0.2」をインストールした。
このソフトもPalm Pilot内書類の更新日を
すべて教えてくれる。
＠





8

もうどうにもしようがない時！

現象


上記の処置をいろいろ試してみて
もどうにもならない時は、
もうこれしかない！
Pilot側の記録はすべて諦めて、
Pilotをハードリセットして、
J-OS Proのインストールからやり直す！
（往生際の悪い人は、
ハードリセットの前にソフトリセットや機能拡張を
無効にしてのソフトリセットには
いちおう挑戦してみるといい。
たぶん無駄だが、私は毎回これらに挑戦してから
ハードリセットに挑戦してみることにしている。
かなり往生際の悪い性格だ）
＠

ポイント


これは、本当に最後の最後の手段だ。
なんと言ってもPilot側の記録が
全部消えてしまうから。
とくにPilot側までおかしくなってしまった時は、
もうこれに頼るしかない。

でも、最後の最後まで悪あがきはしたいものだ。
最新の記録（とくにスケジュール）を
失うというのは辛いものだから。
＠

対処法


ハードリセットからやり直す。
ついでに私はユーザ名を変更することによって
「（ユーザ名）」フォルダも
新しいものを作り直すことにしている。

ただし、古い「（ユーザ名）」フォルダのバックアップも
しっかりと保存しておく。
で、ハードリセットをしたばかりのPilotと
母艦をHotSyncして出来たまっさらの
「（ユーザ名）」フォルダに、
古い「（ユーザ名）」フォルダからデータベース書類を、
ひとつまたひとつと移し替えていく。

※注意その１
ただし、この方法だと
Register登録の際に「ユーザ名」を
必要とするソフトでは、
登録をやり直さなければならない。
これはもったいない。
そんな場合は、「（ユーザ名）」フォルダは
バックアップだけとって、
あとは空っぽ状態にしてから
やり直すというのでもいいのかもしれないが、
経験はないので何とも言えない。

※注意その２
「（ユーザ名）」フォルダを複数作ってしまうと、
たとえそれが「Pilot Desktop 1.0」内になくても、
「Pilot Desktop」アプリや「HotSync Monitor」は
それぞれを別々に認識してしまうので、
「HotSync」の「Custom」オプションなどは
気をつけないと、
必要のないフォルダに設定して、
大事なフォルダには設定し忘れた
なんてこともあるので、要注意！
＠




9

神だのみ！

現象


とにかく困った！という時は、
まずは神様に祈ってみるというのも手だ。
Macintoshの世界でも、大事な書類を
保存し忘れた状態でのフリーズなどに
有効な手段として、長らく言い伝えられている方法だ。
＠

ポイント


どの神様が適当なのかは
各自で試して判断して欲しい。
＠

対処法


私の場合は、Pilotの画面とMacintoshのモニタを
交互に見つめながら、
ひたすら
「頼む！頼む！頼むから成功してくれ！頼む！」と
祈り続けることにしている。
この際、Mac側の「HotSync Monitor」の動く
矢印アニメを見つめていると、
時々、矢印の中に小さな妖精が
混じっていることがあり、
この場合は７０％くらいの確率で
HotSyncに成功するらしい。
＠





　
お断り！
　
「マックで機長」のTop Pageでも書いたが、
今回はとくに声を大にして言いたい。
以上の文章通りにやってみたけどうまくいかなかったとか、
それをやる前よりも酷い状態になったといった苦情には
一切お答えも保証も出来ません。
あくまでご自身の責任でもって挑戦してみて下さい。
実際、以上の方法をとってしても
うまくいかなかったケースは多々ありましたから。
あくまで参考の読み物として割りきってもらった方がいいです。

もし、科学的な訂正とかフォローがありましたら、
メールでどうぞ。苦情や抗議でないかぎり
喜んで対応させていただきます。
＠


1998年が皆さまにとって幸せで、快適なHotSync生活を過ごせますように。


1998年1月3日

Mac de Pilot 機長より



Macユーザのためのホット辛苦シリーズ

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