PAL079便
林檎爺さん物語(後)
〜偽窓95で閃光建設 〜






 

Macintoshユーザ特別企画その3


SoftWindows95でFlashBuilder




G3マックでHotSyncに成功!

G3マック上のSoftWindows95からのHotSyncに成功!

こうなったら、最後は同環境での
FlashBuilderに挑戦するしかない。



環境を整理すると、

Palm/Pilot:
大名Palmこと
特殊Palm III(SuperPilot Memory Board II XL+J-OS III )

Palm/Pilot OS:
Palm OS 3.0.1

母艦マシン:
PowerMac G3 MT300(192MB)

母艦OS:
MacOS 8.1

エミュレータ:
SoftWindows95(v.5.0)

ソフト:
FlashBuilder(v.3.22)

・・・以上のような環境だ。

ここで問題なのは、
大名Palm!


普通は、SuperPilotはまったくのゼロ状態から
Flashメモリ(2MB)にいろんなものを
インストールすわけだが、
機長が買った大名Palmこと
IKESHOPブランドの「PalmIII SuperPilot XL J-OS III セット」
買った時点ですでに
Flashメモリの中にJ-OS IIIが焼きこんである。
こんな例はどの解説書にも書かれていない。
これが唯一の不安。

ま、そんな不安もそこそこに
やらずばなるめえ、と
挑戦してみた。

まずはFlash Builder 3.22を
SoftWindows95にインストール。

で、普通ならまずROMのアップロードから始まる訳だが、
機長の場合は大名Palm なので省略。
(確か、そうだったと思う。英語ばかりの
ダイアログをたくさん見たので100%の自信がない。
→ちゃんと読めよ、俺!)


最初に判断を迫られるのが、
「TRGFLASH.PRCをインストールするかどうか?」
というダイアログ。
「Preparing to run FlashBuilder」ダイアログで
「Next」を選択すると、
「TRGFlash Wizard」ダイアログに進む)


まあ、機長の大名Palm には
「TRGFLASH.PRC」なんか入っていないので、
これは「Run Install Tool」ボタンを押すことに。

そうするとピョンピョンと「OK」ボタンを
押しているうちに
半自動的に「Palm Install Tool」やらが立ち上がって、
続いてHotSyncが始まって
「TRGFLASH.PRC」はしっかりインストールされた。

続いて、Cradleの上のPalm IIIとの
連携テストを行うのだが、
ここでHotSyncアプリが自動的に終了されるはずだが、
これがちゃんと終了されない。

困った!

さんざん悩んだ末に、
SoftWindows95のガイドブックを見ながら
HotSyncアプリを強制終了させた。
(これも、ちゃんとダイアログを読んでおけば
そこに強制終了のためのショートカットまで
詳しく説明されている。もちろん英語で。
→どうしてちゃんと読まない、俺!)


これでやっと前に進めた。

続いてようやく、
Palm III側で「TRGFlash」アプリを実行してから
FlashBuilderの方で「Test」を実行する。
「Test」の結果はダイアログ上に
色つき文字で表示される。

無事このテストが終了すると、
待ちに待った「FlashBuilder File Manager」が表示される。

つまり、Palm III内のFlashメモリ内は
こうなっていますよ、という画面が表示されるわけだ。

ここで愕然とした!

機長の最初の不安が的中した。

ダイアログ右側のPalm Flash Filesの画面に
本来あるはずのJ-OS III関連のアプリが見えない。
あるのはデフォルトのアプリケーションのみ!

いかん!
消してしまった!


原因は不明だ。
もしかしたら、最初にダイアログの「OK」ボタンを
ピョンピョン押しているうちに
機長の場合、アップロードしなくても良かった
ROMをアップロードしてしまったのかもしれない。

とにかく、
J-OS IIIをここにぶち込まなければ!
機長の大名Palmは
ただただ内蔵メモリ8MBの
お化けPalmに成り下がってしまう!

ここでちょっと面倒くさいのは
画面左側のエクルプローラー風のダイアログで
J-OS III用のPRC.を一個づつ選んでいくのだが、
(機長の場合)合計23個ものPRCファイルをインストールするのは
骨が折れるし、ミスりそうでやや心配だった。
MacintoshにおけるSimple Installみたいな
ドラッグ&ドロップ機能がついていればいいのに、
と思った。

ま、それでもなんとか
合計23個のPRCファイル選択し終了した。
ダイアログ右側のPalm Flash Filesの画面に
たった今選んだばかりのJ-OS III関連アプリの
アイコンが並ぶ。

ここまで来たらあとは「Next」で次のページに飛んで
「Uploading the Flash Image」ダイアログに進む。

つまり、さっき仮に母艦側で作った
Flashメモリ内のイメージを
Palm III内の本物のFlashメモリに
まとめてインストール(upload)するわけだ。

「Upload」ボタンを押して
プログレスバーの%表示が進むのを見ながら
ハラハラしつつ待つ。待つ。待つ。

そして待望の、100%!

無事終了したら「Finish」を押して、
これでおしまい。

Cradleで新米外科医の手術を受けていた
Palm IIIを取りだしてパワーオンしてみると、
ちゃんとJ-OS IIIはインストールされていた!

めでたし、めでたし。


その後のFlashBuilder・その1


スキップする時

なお、その後も機長は
「TRGFLASH.PRCをインストールするかどうか?」ダイアログで
バカのひとつ覚えみたいに
「Run Install Tool」ボタンを押し続けていた。

なんか面倒くさいな、と思いつつも、
最初の試行錯誤の時に
「Skip」を押して
ウンともスンとも言わなかった経験が
トラウマになっていたためだ。

でも、
これが、大きな間違いだった。
2回目以降はここで「Skip」を押せば
スルリと「テスト」画面に進んでくれる。

これもダイアログにちゃんと書いてあった。

If you want to perform the steps yourself
or TRGFlash prc is already on PalmOS device.
click Skip Wizard.


ようやくひとつ覚えた。
っていうか、ちゃんと読めよ、俺!


その後のFlashBuilder・その2


やっぱり自動終了

最初の試行錯誤の時は、
ちゃんと終了してくれなかったHotSyncアプリだが、
その後はちゃんと適切な場所で、
勝手に終了してくれるようになった。
原因は不明だが、これで楽になった。
(強制終了のショートカットも
同時に忘れてしまったが・・・)



その後のFlashBuilder・その3


真辞書も!

以前、神様に教えてもらったTips。

「FlashメモリにJ-OS辞書がインストールされていて
さらにDRAM側に真辞書をインストールした場合、
DRAMに入れた真辞書が優先される」

しばらく実行していた機長だが
いつまでもこのままってのも健全じゃないな、
と思って、
FlashBuilderで最初にインストールしてあった
J-OS III標準の辞書(dic-l.prc)をFlashメモリから
削除して、かわりに
真辞書を
Flashメモリに焼き込んだ。

その結果、Flashメモリ内の要領表示は
「Flash 94% full out of 768K.」となった。
わりとギリギリ!


その後のFlashBuilder・その4


最大の事故!

ある日、
機長のFlashBuilder史上最悪の事故が起きた。
きっかけは、SoftWindows95の
疑似HDを拡張しようとして失敗、
同ソフトを再インスントールしたことだった。

その結果、すでに同ソフトにインストールしてあった
Pilot DesktopやFlashBuilderをすべて
再インストールしなければならない。

さっそく挑戦した。

このとき、
FlashBuilderのシステムを
完璧に把握していなかった機長は、
Flashメモリを再び書き換えてしまった。
(つまりROMのアップロードを
またまたやってしまって、その結果)

Flashメモリの中身がまたまた
デフォルト状態に戻ってしまったのだ。

こうなったら再びJ-OS IIIのインストールを
しなければならない。
機長は前述のように
面倒くさいエクスプローラー風の選択ダイアログで
23個ものPRCファイルを選択して
Flashメモリに焼き込んだ。

ところが、手術を終えたPalm IIIの様子がおかしい。

おなじみの「Palm III」のオープニング画面に続く
「General」+「HackMaster」ダイアログの画面が現れない。

現れたのは真っ白な画面。
ぼんやりとダイアログ風のものも見えるが
文字はひとつも出ない。
ひたすら真っ白!
もちろん、どのボタンを押しても
反応はない。
慌ててソフトリセット!
・・・
ところが、
リセット後も画面に出るのは
真っ白な画面だけ。

やっちゃった

原因はわからないが、
大変なことになってしまったらしい。

機長もここでさすがに諦めた。
Palm IIIのPowerボタンに手をかけながら
裏面のリセット穴に
スタイラスの仕込み針を突き刺そうとした。

そう、Palm/Pilotユーザなら誰だって
出来れば死ぬまで一度も経験したくないこと、
つまりハードリセットをしようとした。

画面に
「ハードリセットしたいならUpボタンを押しな」

みたいな文字が表示される。

・・・

気分は、マンションの屋上で靴を脱いだ。
地面を見下ろした気分。

が、ここで機長は思い止まった。

そう言えば、
FlashBuilderには
Flashメモリに間違ったインストールをしてしまった場合には
それらをすべて無効にする「Recovery Mode」というものが
ついていたはずだ!

機長は慌てて靴を履いて、
もとい、ハードリセットから逃れるべく
Upボタン以外のボタンを押して
そんな最悪の岸壁から脱出して、
真っ白な画面のPalm IIIを
Cradleに置き直した。

ところが、機長がすでに一度
Palm IIIをCradleから外していたためか、
あるいはソフトリセットまでしたためか、
各種ボタンを押しまくったためか、
今更Cradleに戻して画面の指示に従っても
「Recovery Mode」は効かなかった!

後悔先に立たず

本来は、この大名Palmは
ハードリセットをしても日本語環境が消えない、
つまり、J-OS IIIがFlashメモリにインストールされたままというのが
最大の魅力だったはずだが、
機長の思いつきの冒険のために
その魅力さえも「無」になってしまう!

もはやこれまで!と
機長は再びマンションの屋上に上って靴を・・・

ここで機長は、最後の悪あがきをしてみた。

くどいようだが、
ハードリセットをしてしまえば
すべてが無になってしまう。
とくに8MB近い容量を半分近く
占めている状態をこれから再現するのは
大変な作業になる。

それだけはなんとか避けたい!
そこで、

えい、ままよ!と、
以前、パーム航空でも特集したことのある
Up+ソフトリセットをしてみた。

すると、

あれあれあれ、ちゃんとPalm IIIは立ち上がった。

な〜んだ、と機長はソフトリセットを行ってみた。
とくに問題はない。

な〜んだ、と機長はHackMasterの書類をすべてONにして
ソフトリセットを行ってみた。

すると、再び画面は真っ白に!

あららららら!

てことは、原因はHackMaster関係書類?

そこで、機長は
いったんすべてのHackを外してから
一個づつHackを試してみようとしたが、
どのHackだけ残しても、
とくに問題は起きない。

でも
ソフトリセットをすると
再び画面は
真っ白になってしまう。


でも、Up+ソフトリセットをすると、
画面は再び無事復帰する。

う〜む、よくわからん。

ところがここで、アッと思った。
そうだ、前に「パーム航空」でも特集したように
Up+ソフトリセットは必ずしもHack書類だけを
外した状態で起動をしてくれる訳ではない。
他にもいろいろ機能拡張的な書類の実行を
ストップしてくれるというのが定説になっている。

ここで、機長の頭に電球が一個ついた。

Hackに似た書類で、
実際に元Hackだった書類といえば
・・・J-OS III!

そこで機長はdisable(無効)になったままの
J-OS IIIをenable(有効)にしてみた。
ここでPalm IIIはソフトリセットされる。

すると画面は再び真っ白に。

う〜む、どうやらJ-OS IIIが怪しい!

でも、原因は?

考えられるのは
FlashMemoryに焼き込んだJ-OS IIIに
何かトラブルがあったということ。

あ!

機長の脳裏に
J-OS III商品版の中のとあるフォルダの映像が映った。



それは「programs」のフォルダ内。

この中にもう一個フォルダがあったけど、
あの中身って何だっけ?

さっそく調べてみると「elisafont」

これは怪しい!

もしもこのフォルダの中身、つまり「ELISA.PRC」を
インストールしそこねていると、
デフォルトのフォントがない訳だから
J-OS IIIは画面描画が出来ないはずだ。
その結果・・・真っ白な画面!

これだ!
間違いない!

23個もの大量のPRCファイルを選ぶ画面で、
機長は22個しかFlashメモリに
インストールしなかったのではないか?
つまり、Elisaフォントを
入れ
忘れたのだ!

さっそく機長は
Palm IIIのJ-OS IIIを無効にしてから、
FlashBuilderを再実行して
J-OS III関連のアプリをインストールし直した。
もちろん、Elisaフォントを忘れずに!

その結果、
Palm IIIは
無事還ってきた。

ここで学んだこと。
万一の時に備えて、
J-OS IIIは
インストール用のフォルダに
必要ファイルをまとめておくべきだ。


機長は文中、何度も23個、と書いているが、
J-OS IIIのPRCファイル数は環境や趣味によって
変わるので、
誰でも23個ではないので注意。


FlashBuilderの使い方については、
濱橋さんの
PalmNaviの「FlashBuilder使用記」や
書籍「The World of Palm III」
(毎日コミュニケーションズ)の302〜316Pが
それぞれ画像入りで詳しい。

ただし、機長のように、
これらの説明が写真入りで
とっても詳しいからと言って
ダイアログの英文を読み飛ばしていると
とんでもない失敗をやらかす場合もあるから、
ダイアログの英文はしっかり読むように!

じゃ。


林檎爺さん物語
完結








98年9月5日



〆切迫る!9月10日




Click the following icon to back to
Palm Air Line Top Page!