PAL111便
信濃富士

〜SH-Keysについて・その3〜



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ヘボンと辞書


 
■カナ対応

さて、SH-Keysを初めて使用する際に
いきなり戸惑うのが、
SH-Keys独特のカナ対応だろう。
(下記表を参照)
これ、実はヘボン式の正しい表記なのだとか。

機長も最初は戸惑った。

「matigai(間違い)」と入力したのに「八木たい」。
「hurusato(ふるさと)」と入力したのに「いうちょ後」
「芝居(sibai)」と入力したのに「おい倍」。
・・・なんじゃこりゃ?
この馬鹿変換辞書が!と思う。

でも、やがて知る。
「間違い」は「machigai」で、
「ふるさと」は「furusato」で、
「芝居」は「shibai」と入力しなければならない。

普段慣れてるGraffitiやIMの癖を忘れて
ヘボン式ローマ字で入力すれば、
SH-Keysは正しく理解してくれる。

とにかく、最初は不気味に感じるヘボン式だが、
特殊な表記はそんなに多くはないので、
しばらく使っているうちに
だいたい覚えられるはずだ。

下の表で色がついているところは
機長が実際に引っ掛かるトラップ部分。
この箇所は人によって違うと思うが、
そんなには多くないので、
しばらく練習しているうちに慣れるはずだ。


SH-Keysカナ対応表

あ=A

い=I

う=U

え=E

お=O

か=KA

き=KI

く=KU

け=KE

こ=KO

さ=SA

し=SHI

す=SU

せ=SE

そ=SO

た=TA

ち=CHI

つ=TSU

て=TE

と=TO

な=NA

に=NI

ぬ=NU

ね=NE

の=NO

は=HA

ひ=HI

ふ=FU

へ=HE

ほ=HO

ま=MA

み=MI

む=MU

め=ME

も=MO

や=YA

ゆ=YU

いぇ=YE

よ=YO

ら=RA

り=RI

る=RU

れ=RE

ろ=RO

わ=WA

うぃ=WI

うぇ=WE

を=WO

ん=N

が=GA

ぎ=GI

ぐ=GU

げ=GE

ご=GO

ざ=ZA

じ=ZI

ず=ZU

ぜ=ZE

ぞ=ZO

だ=DA

ぢ=DI

づ=DU

で=DE

ど=DO

ば=BA

び=BI

ぶ=BU

べ=BE

ぼ=BO

ぱ=PA

ぴ=PI

ぷ=PU

ぺ=PE

ぽ=PO

きゃ=KYA

きぃ=KYI

きゅ=KYU

きぇ=KYE

きょ=KYO

しゃ=SHA

しぃ=SYI

しゅ=SHU

しぇ=SHE

しょ=SHO

ちゃ=CHA

ちぃ=CYI

ちゅ=CHU

ちぇ=CHE

ちょ=CHO

にゃ=NYA

にぃ=NYI

にゅ=NYU

にぇ=NYE

にょ=NYO

ひゃ=HYA

ひぃ=HYI

ひゅ=HYU

ひぇ=HYE

ひょ=HYO

ふぁ=FA

ふぉ=FO

ふゃ=FYA

ふぃ=FYI

ふゅ=FYU

ふぇ=FYE

ふょ=FYO

みゃ=MYA

みぃ=MYI

みゅ=MYU

みぇ=MYE

みょ=MYO

りゃ=RYA

りぃ=RYI

りゅ=RYU

りぇ=RYE

りょ=RYO

ぎゃ=GYA

ぎぃ=GYI

ぎゅ=GYU

ぎぇ=GYE

ぎょ=GYO

じゃ=ZYA

じぃ=ZYI

じゅ=ZYU

じぇ=ZYE

じょ=ZYO

ぢゃ=DYA

ちぃ=DYI

ぢゅ=DYU

ぢぇ=DYE

ぢょ=DYO

びゃ=BYA

びぃ=BYI

びゅ=BYU

びぇ=BYE

びょ=BYO

ぴゃ=PYA

ぴぃ=PYI

ぴゅ=PYU

ぴぇ=PYE

ぴょ=PYO

つぁ=TSA

つぃ=TSI

つぇ=TSE

つぉ=TSO

てゃ=THA

てぃ=THI

てゅ=THU

つぇ=THE

てょ=THO

でゃ=DHA

でぃ=DHI

でゅ=DHU

でゅ=DHE

でょ=DHO

ヴぁ=VA

ヴぃ=VI

ヴ=VU

ヴぇ=VE

ヴぉ=VO

くぁ=KWA

とぅ=TWU

ぐぁ=GWA

どぅ=DWU

ぁ=LA

ぃ=LI

ぅ=LU

ぇ=LE

ぉ=LO

ゃ=LYA

ゅ=LYU

ょ=LYO

っ=LTSU

ー=Sp


※注意1

「っ」(促音)については、
「KK」「TT」などの子音を二度繰り返す入力方法も
サポートされている。
単独で「っ」を呼びだす場合は「LTU」または「LTSU」で。

【機長の感想】「TU(つ)」はサポートしてないのに
「LTU」はサポートしてるってちょっとずるい!


※注意2

「ー」(長音)については、
その長音を含んだ語句が辞書に登録されている場合、
「Sp」キーを使えばいい。
でも、辞書に載っていない時に単独で呼びだしたい時は、
「DA+Ar Ar Ar」で呼びだす。

【機長の感想】「DA+Ar Ar Ar」ってたぶん、
「ダ〜〜〜!」のイメージだと思うがどうだろう?



さて、カナ対応表を見てもらった感想はどうだろうか?

そんなに混乱の起こるカナ変換は多くはないはずだ。
少なくとも機長の場合、
色のついたところ
とくに赤色のところだけを間違わなければ
まあ、なんとかなる。

つまり「し」「ち」「つ」「ふ」「ん」の5つだ!

(機長は普段「ん」を「NN」で認識しているので・・・)

上の対応表には
生まれて初めてみるカナ変換もいくつかあるが、
じゃあ、実際に「ふゃ」とか「にぇ」なんて
使うかと言ったら、まず死ぬまで1度も使わないですむはずだ。



■便利なショートカット

さて、そんなカナ対応とは別に
SH-Keysのデフォルト辞書には、
モードを変えずに特殊記号を呼びだせる
特殊な変換パターンも用意されている。

【句読点】

種類

表示

入力

覚え方

句読点

CO+Ar

comma

PE+Ar

period


※英語モードの場合も「,(comma)」「.(period)」はそのまま有効。

【記号】

種類

表示

入力

覚え方

句読点

SE+Ar+Ar

セミコロン

COL+Ar

コロ

QU+Ar+Ar

クエスチョン

XE+Ar

エクスクラメーション

PA+Sp+Ar

パーセント

PURA+Ar

プラ

MAI+Ar

マイナス

×

KAKE+Ar

かけ

TEN+Ar

SURA+Ar

スラッシュ

KARA+Ar

AからB

DORU+Ar

ドル

EN+Ar

AND+Ar

アンド



【各種括弧】

種類

表示

入力

覚え方

括弧

KAKKO+Ar

カッコ

KAGI+Ar

カギカッコ


※上の「KAKKO」ではいろんな括弧を呼びだすことが出来る。

【文章記号】

種類

入力

改行

EE+Ar

バックスペース

UpC

EA+Ar

バックスペース×2

AE+Ar



他にもまだまだあるようなので、
見つけたら教えて欲しい。



■辞書登録

SH-Keysの辞書は完璧とは言いがたいので、
SH-Keysで快適な入力をするためには
ユーザ辞書をどんどん登録していくことが望ましい。

【日本語の辞書登録】

Palm/Pilot上で辞書を登録していくためには
「S JAddW」というアプリを開いて、
以下のような画面で
1行目に変換結果、
2行目に「カタカナ」を書き込む。
で、「OK」ボタンを押す。



他にも入力したい言葉があったら
これを繰り返す。

で、入力が終わったら
最後に「Save」ボタンをタップしてしばらく待つ。
すると、2行目に「書き込み・完了」と表示されたら、
入力終了だ。

今入力した辞書はすぐにでも使える。

注意すべきは「Save」ボタンをタップして
「書き込み・完了」の表示が出るまでは
まだ辞書に書き込まれてはいないということだ!

この画面に「DelFile」なんてボタンが
あるが、おそらくこれは
ユーザ辞書ファイルを削除してしまう
恐ろしいボタンだと思うので、
これには触らない方がいいだろう。

なお、「ジャグジー」のように
変換結果もカタカナの場合は
1行目に「ジャグジー」を書き、
2行目に「・」とか「。」を書くだけでも
登録されるらしい。


【英語の辞書登録】

なお、以上は日本語モードにおける辞書登録の方法だ。
英語モードの辞書登録の場合は、
いったん英語モードに変更してから、
「S EAddW」ファイルを開くと、
日本語の時と同じような画面が登場するので、
ここで、
1行目に単語を書いて、
2行目は空欄にしておけばいい。

なお、SH-Keys取扱説明書の
英語辞書登録の例題はなぜか
「Yamada」になっている。
まさか、あの「Yamada」だろうか?


【登録語の削除】

なお、今度はいったん登録した単語を削除する方法だが、
「S JAddW」ファイルを開いて、
ここでもまた同じような画面が登場するので、
ここで「Delete」ボタンを押す。
すると、登録語リストが
ポップアップリスト風に表示されるので、
ここで削除したい単語がクリックする。
最後に「Save」ボタンをタップすれば作業は終了する。

※注意
なぜか機長の環境ではこの
登録語の削除に関する動作だけ
とっても不安定だ。なぜだろう?
また、取扱説明書にある「SH-JAddW」という
アイコンは存在しないので「S JAddW」と睨んでいるが、
これがそもそも間違っているんだろうか?


【登録語を全削除する方法】

おなじみの登録画面にある「DelFile」ボタンをクリックすると、
確認ダイアログが出るらしく、ここで「Y」ボタンを押すと
登録語の全削除が出来るらしいが、
怖いので、触っていない。

PalmPilot-MLによると、
この操作でもFatal Errorが出る場合があるらしい。



【登録語数の限界】

なお、こうした操作で登録できる語数は
50語が限界だそうだ。

でも、50語じゃ少なすぎるよな、と機長などは思う。
そんな人のために、
デスクトップから一括して辞書登録の出来る方法がある。



■一括辞書登録

今度は、デスクトップマシンから大量の単語を
一括して登録するための方法だ。
この方法なら10.000語ぐらいの登録が可能だという。

ただし、この機能を使えるのは
WIndowsマシン上だけである。
Macintoshユーザである機長は
SoftWindows上でこれを試してみた。

まずは、添付フロッピーディスクに入っている
「自己解凍.exe」というファイルを
Windows上で解凍する。

すると、「SH-K JUserdic_UTI」という名前の
下記のようなフォルダが出来る。



ここで、単語登録というファイルを開く。

すると、これは下記のようなテキスト書類だ。
で、下の薄黄色の部分に辞書を入力する。



辞書の入力方法は、下記のように
まずは「変換結果」を書いてから
「半角スペース」を挟んで最後に
「カタカナ」を入力する。
最後に改行をすればおしまい。
これを必要な数だけ登録する。


パーム航空 パームコウクウ



で、それが終わったら、
「PRC変換.bat」というアプリをダブルクリックして実行する。

機長にはさっぱり意味不明な
魔女の呪文が黒字に白の
不気味なダイアログにズラズラと並んで、
やがて、その動きが止る。



動きがしっかりと止ったら、
ウィンドウ右上の「×」印をクリックして、
ウィンドウを終了させる。

そして同じフォルダに入っている
「SH-KJUserD.prc」というファイルを
次回のHotSyncでPalm/Pilot側にインストールすれば
一括辞書登録は終わる。


機長の場合は、
この辞書登録で旧J-OS III時代のユーザ登録辞書を
読み込ませたのだが、
10.000語近い読み込みが可能なんだから
本当はもっと大きな辞書、
たとえばデスクトップマシンで使っている
IMのユーザ辞書なんかを読み込ませればいいのだが、
その辞書フォーマットをここのフォーマットに変換するための
方法が、困ったことに機長にはない。





■Tips

以下は、町田空港のmumin管制官から貰った
SH-Keysに関するTipsだ。

001
Palm lll ではスピード的にきつい。
IIIxかワークパッド日本版での利用を勧める。
  スピードアップについてはしなの富士通でも
改良を進めているようだ。

002
「%」は、「en Ar」でもなぜか半角のものは出るのですが、
「pa-」で出すと全角「%」と半角「%」の両方が出る。

003
「金融」は「kinnyuu」ではなく、記入と同じく「kinyuu」。

004
「変換」など「ん」で終わる名詞に
「する」が付いた動詞(「変換する」)の場合は、
いったん名詞の部分で切らないと誤変換する可能性が高い。

005
「ゐ」や「ゑ」はデフォルトでは定義されていない。
私はユーザー辞書で「wi=ゐ」「we=ゑ」と定義しました。

006
漢字の複合語は、最小単位で区切ったほうが安全。
前半部分は「Ar」で候補が入れ代わるが、
後半部分は先頭の候補が出たままになる。

007
数字はパソコンのテンキーではなく、
電話のキーパッドを左に90度回した配置。
したがって、「0」(ゼロ)は「o」(オー)の位置になる。

008
「Tc」を3回押すとカーソル移動モードになるが、
「Ar」を押さないと入力モードに戻らない。

009
句読点は単独で打ったほうが安全。
「〜です」を 「deodne」と続けて打つと、
「です」ではなく「です」になってしまう。






じゃ。




1999年3月28日



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