ミニ定期便 Back Number
倉庫072

iPAL1421 PalmOS搭載の腕時計について
  Date: 2001-07-25 (Wed)

■腕時計にもパームOS?(WIRED NEWS)

 元ネタは「iPAL1418 Palm PlatformのARM戦略」で取り上げたものと同じだと思うのだが、なぜこんなタイトルになっちゃうんだろう?と、まず疑問。「?」がついているから冗談とも取れるのだが、原文にも「it hopes will expand the Palm operating system into all kinds of mobile devices, from handhelds to cell phones and perhaps even wristwatches(ハンドヘルド機だけでなく、携帯電話や腕時計など、あらゆる種類のモバイル機器への『パーム』オペレーティング・システム(OS)の組み込みを目指した動きだ)という文章が出ているから、結構本気であるようにも読める。う〜ん。
 
 確かにPalmOS搭載の携帯電話はすでに発売されていたり、今後も登場する予定があるのだが、ハンドヘルドデバイスに電話機能がつきましたよ、という製品以外ではあまり魅力を感じない。実際、「すげえ売れている!」という話も聞かない。それはPalmOSがダメだから、とか言うんじゃなく、もともとPalmOSはハンドヘルド端末専用に練り上げて作られたOSだからだと思う。基本をキーボード入力じゃなくGraffiti入力にしているのもそのためだ。
 
 そこへ持ってきて腕時計と来た。もともとGraffitiやスタイラスによる入力を基本としているPalmOSが腕時計に適しているのか?と言われたら、数秒で返すべき答はもちろんNOだ。腕時計に適した液晶サイズの中でGraffiti入力が可能なのかどうか、腕時計にスタイラス状のものをどうやって添付するのか(折畳み?)…という問に対する答がそうそう簡単には浮かんでこないからだ。
 
 もっとも、すでに概要が見えつつあるPalmOS 5.0よりも未来のOS(つまり、PalmOS 6.0以降)のことまでは知らない。もしかしたらもっと別の入力方法が採用されているかもしれないし、OS自体もハンドヘルド端末に留まらない進化をしているかもしれない。でも、そこまで膨張したPalmOSが、WindowsCEなんかと比較して優れているという保証もまたない。

 WindowsCEは、ハンドヘルドデバイスはもちろん、まさしく家電製品や事務機器にまですでに採用されていたりするOSだ。それが魅力だし、それがPalmOSよりもハンドヘルド端末としては最適化されきっていない要素だったりする。(その分だけ、端末ごとのカスタマイズの可能性も広いとも言えないこともないが…)その点、PalmOSの魅力は、少なくともこれまではハンドヘルド端末として、これ以上ないのでは?というシンプルさと、それでいて極度にユーザー体験を意識したインターフェースだった。
 
 そんなPalmOSが腕時計に採用される、というのは「餅は餅屋に」という極東アジアの故事金言を無視しすぎたアイデアだ。「餅さえもMicrosoft社に」というポリシーはPalmOSとは、少なくともこれまでは無縁だった。もちろん、もっと広い意味では、ARM時代になってPalmOSが、Microsoft社と同じ土俵に上がったら、OSまでも変質して、本当に腕時計どころか、トイレのウォシュレット用リモコンにまで採用されてしまう時代も来るかもしれない。そこまでは予想がつかない。
 
 さて、「腕時計にもパームOS?」という記事タイトルは、「PalmOSを知らなすぎる戯言」とも取れるが、逆に言えば「PalmOSの復活への躍動感」を表現するには、なかなか素敵なキャッチフレーズと言えるかもしれない。
 

iPAL1422 カイハツカンキョウ
  Date: 2001-07-25 (Wed)

●追加情報アリ

 機長は専門外なのであまり詳しくはないのだが、PalmOS用ソフトウェアの開発環境といえば、ずっとコイツだった。
 


■メトロワークス,「CodeWarrior for Palm OS Platform日本語版バージョン7」を発売(ZDNet/PalmOS)2001年5月29日

 メトロワークス社は古くからPalmの開発環境を提供し続け、日本でも国内初のディベロッパコンファレンス(97年5月)の会場となったのも東京渋谷にある同社の会議室だった。「PalmOS用ソフトウェアの開発環境としてのCodeWarrior」は今でも定番と言っていいだろう。今年の6月8日から発売された最新版の価格は「CodeWarrior for Palm 7J」が49,800円、「アカデミック版」が19,800円だ。

 そんなPalmOSの開発環境にも新しい風が吹き始めているらしい。
 
■日本トラストテクノロジー,Palm用開発環境ソフト「NS Basic/Palm 2.0」を発売(ZDNet/PalmOS)2001年7月19日



 8月下旬から日本トラストテクノロジー社より発売される「NS Basic/Palm 2.0」は、その性能などは機長にはよくわからないが、市場価格15,800円程度で発売されるらしい。続いて…
 
■米Pocket Technologies,Palm OS用アプリ開発ツール「PocketStudio v1.0」を発表(ZDNet/PalmOS)2001年7月23日



 Pocket Technologies社から発表されたばかりの「PocketStudio v1.0」は、まだ日本での発売は決まっていないようだが、なかなか楽しみだ。…と書きつつ、解説を読んでもこれがどういうソフトなのかはさっぱりわからない機長だ。



【追加情報】

 最近やたらと話題の「Palm OS Ready Program」に関するPC WEBのニュース。
 
■Palm、ARMコアプロセッサ対応に向けた「Palm OS Ready Program」を開始(PC WEB)

 この記事には、これまでのものより少し踏み込んだ記述が出てくる。たとえば、「ARMコアベースのプロセッサでPalmOSが稼働するように、インテルとモトローラがプロセッサ周りの、TIがワイヤレスプラットフォームのリファレンスデザインを構築し、PalmOS下でのマルチメディア機能やワイヤレスネットワーク機能について機能強化を図る」という一文。その他、Palmの開発環境に絡んだ話題として「具体的にはモトローラはPalm向けに大きなシェアを持つ開発環境のCodeWarriorを開発しているメトロワークスを支援、PalmOSプラットフォームの68KコアからARMコアへの拡張をスムーズに進められるように配慮していく」という情報も!…確かに、PalmOSの最大の魅力のひとつである膨大なソフトウェアという特性を考えると、現行の68KからARMコアへの移行は是非ともうまくいって貰いたい問題だ!


iPAL1423 BBSヘッドライン01/07/26
  Date: 2001-07-26 (Thu)



■PocketStudio v1.0 投稿者:猫みかん  投稿日: 7月26日(木)09時10分37秒

 …猫みかんさんから、「iPAL1422 カイハツカンキョウ」で紹介した「PocketStudio」に関する情報提供を貰った。ひとことで言えば「使用する言語(CPUへの命令のサブセット)がC/C++からPascal(元来教育用の言語)に替わったCodeWarriorと思えばOK」だそうだ。詳しくは該当書き込みを!
 
 …なお、同ソフトについてはあべ%仕事人さんからもフォローを貰った。該当サイトの英文紹介記事を読んだところ、以下のような感想を持ったそうだ。機長は得意分野じゃないので、結構粗っぽく転載しておく。
 
 >・VisualBASIC/C/C++/Java/Access/Delphiからの移行を簡単に行える。
 > #これはかなり眉唾っぽいです(笑)上記言語の経験があると楽って事だと。

 >・PalmOS APIを完全に利用可能。
 > #NSBasicも現行のバージョンでほぼ利用可能になってます。

 >・DatabaseWizardやtemplate(雛型)など補助ツールの完備。
 > #Micorsoftの定型処理を補助するツールに似たものだと思います。

 >・デバッガの搭載。

 >・他社製のプラグインを組み込み可能。

 >・なんかよくわからんけど、自社製の拡張ライブラリの提供。

 >・POSEと連携してデバッグ可能。

 >なかなか意欲的ですね。Pascalってのが個人的にしょんぼりですが。
 >英語版で良いので、使ってみたい気もします。
 >NSBASICに次いで、面白そうなものが出てきましたね〜。

 
 …だそうだ。

■ARM補助説明 投稿者:角健太郎  投稿日: 7月26日(木)10時17分22秒

 …同じく、機長の苦手なジャンルである「ARM」については、まるごとPalmでおなじみの角健太郎さんからフォローを貰った。ふむふむ、なるほど。まず「この点を知らないと混乱しやすい」事象として角さんは「ARMというCPUシリーズについて。これは、コア部分の設計をARM社が行っていて、それを各社にライセンス販売しています。ライセンシーとして、Intelやモトローラがいます」という点を紹介してくれている。結局はプラットフォームの総領であるPalm社が互換機メーカーに対して「CPUを選ぶ自由」を保証してくれた、ということなのネ!ふむふむ、さすがまるごとPalm、まるごとARM!更なる詳細は該当書き込みを!
 
■CodeWarrior 7J 投稿者:なる  投稿日: 7月26日(木)10時19分18秒

 …これも「iPAL1422 カイハツカンキョウ」ネタ。なるさんによると、下記のリリースにもあるように「Palm版のCW7Jですが、発売日が変わって7/6に発売」になったそうだ。
 
 ●「CodeWarrior for Palm OS Platform バージョン7J」発売のお知らせ(メトロワークス)
 
■腕時計 投稿者:角健太郎  投稿日: 7月26日(木)10時25分28秒

 …またまたまるごとPalmでおなじみの角健太郎さんからの「iPAL1421 PalmOS搭載の腕時計について」に関するフォロー。ま、ありえないことはないんじゃない?という趣旨だ。でも、現実性については角さんも「疑問が多いアイディア」ということだ。
 
【注意】上のiPAL-BBSのリンクを開いたのに該当記事が見つからない!…という場合は、下の方にある「次のページ」ボタンをクリックだ!

※ところで、Upupuさん「Upup Palm Load!」が突然移転した!新URLはhttp://sometimesrabbit.com/」。サイトの背景色もずいぶんと小ざっぱりしたな〜!

 ← コイツが「SometimesRabbit」君

iPAL1424 さーかむ。
  Date: 2001-07-27 (Fri)

■パソコン内文書を勝手に送るウイルス「サーカム」急拡大(asahi.com)

 …という訳で、一般ニュースサイトであるasahi.comでも、一時はトップニュース扱いになるほどの大流行ウイルス「サーカム」こと「SirCam」の話題だ。こいつがまたたちの悪いウイルスで、その画期的な特性ゆえに、単なるウイルス以上の恐ろしさを発揮する。上記記事では、こんな説明がなされている。
 
「サーカムがいったん入り込むと、パソコンの「マイドキュメント」フォルダーにある文書を無作為に選んで多数の他人に送りつけてしまうため、情報流出のおそれがある。ウイルス自身は電子メールに添付されて送られるほか、パソコンの「ごみ箱」に潜みネットワークでつながった他のパソコンに感染するため、メールを使わない人も感染の危険がある」

 そう!侵入したパソコンから適当な文章を無作為に拾って、多数の他人に送り付けてしまうのだ。下記のニュースサイトでも触れられているが、そのため、プライベートの秘密や、企業の極秘事項が意図も簡単に漏れ出してしまうという脅威を持っているのだ。おそるべし。
 
 しかも、こうしたユニークなイタズラをした揚げ句、最終的には「今年10月16日になるとパソコンのハードディスクにある情報をすべて消し去ってしまう」という。なんともまあ残酷なウイルスだ。
 
■バレたらマズいんじゃない?──SirCamは何でも暴露する(国内編)(ZDNN)
■履歴書,ラブレター,クレジットカード番号――SirCamは何でも暴露する(ZDNN)

 上記記事では、さまざまな症例が紹介されており、このウイルスのユニークさが非常によくわかる。中でも、とってもリアルな「国内編」は笑ってしまうほどに恐ろしい。実はうちにもすでに2通ほど届いている。おかげさまでMacintosh環境だったので、Windows環境でしか感染しない同ウイルスの被害はないが、添付されてきた書類のひとつは英文で、それは「とある心理学的な診断書らしき.docファイル」だった。メールのタイトルもその添付書類に一致していた。もしも私のマシンが該当OSで、「愛しの○○ちゃんへ」なんて文章が外部に漏れたら…と思うとゾッとするほどだ。(ま、そんなタイトルの文章が私のマシンに入っているかどうかはともかくとして、だ)
 
 ちなみに、私のもとに届いたメールの宛先は2通とも、私のサイトである「I's Icons」専用のメールアドレスだった。おそらく同サイトを訪れたことのある人間(しかも、英語圏の人間)のマシンでウイルスが活発な活動をしているらしい。そう、このウイルスは、これまでのようなメールボックス内のアドレスにメールを送るのではなく、ウェブブラウザの履歴から送り先を選んでメールを送るらしいのだ。というわけで、うちの読者の皆さんには是非とも注意して貰いたい。でないと、うちのメールボックスに読者の皆さんの秘密事項が漏れてしまう可能性もあるのだ。それは、ちょっと覗いてみたい興味もある反面、そんな厄介なものを受けとるのは、トラブル回避のためにもやっぱりゴメンだ!
 
■一風変わった新ウイルス『サーカム』(上)(WIRED NEWS)

 こちらの記事では、SirCamウイルスは「今や、すべてのウイルス対策企業の警告リストで、危険度トップにランクされている」という事実の他、このウイルスは「1999年3月にコンピューター・ネットワークを荒らした『メリッサ』(Melissa)よりもはるかに精巧にできて」おり、「専門家はサーカムの巧妙なコードに感心しており、作者は熟練したプログラマーだと見ている」と言ったこのウイルスの凄さをいくつか紹介した上で、最後に、メールによる無作為文書送信以外や、ハードディスク削除以外の、このウイリスの、もうひとつの性格を紹介してる。
 
「コンピューターに感染すると、サーカムは任意の数字を生成する。そして、50分の1の確率で、感染したコンピューターのハードディスク――ただし、米マイクロソフト社の『ウィンドウズ』がインストールしてあるハードディスクだけ――を一連のテキストで満杯にしてしまう。その文字列は、サーカムの生まれを表わす表示のように見える。書かれている内容は次の通り。

[SirCam Version 1.0 Copyright 2001 2rP Made in / Hecho en - Cuitzeo, Michoacan Mexico]」


 なんだかわからんが、恐ろしい!
 
 すでに、各種ウイルスソフト会社では、このウイルスへの対応についての情報を発表している。たとえば、ここも。
 
■"W32.Sircam.Worm@mm"情報サイト(Symantec)

 というわけで、Windowsユーザーの皆さん、危ない目に逢う前にそれなりの対処をしておこうネ!

  

■『SirCam』ワームでFBIの文書が流出(CNET)

 …あらら、こんなことまで!


iPAL1425 キーボード、もとい、キークロス?
  Date: 2001-07-27 (Fri)

 「ミニ定期便592 欲しいけど漏電は怖い!」を書いた時は、まだまだ未来のことだと思っていたら、その「2人のイギリス人発明家が導電性の布地」である「Elektex」がさっそく登場してきた。しかも、Palm用製品として!
 
■この布は何? 答え「キーボードです」(ZDNet/PalmOS)



 同製品を開発したのはElectroTextiles社。わずか「28グラム」「衝撃にも強い」らしい。



 最初の画像ではわかりにくかったが、おいおい、Palmを巻いちゃってるよ!つまり、ケース兼用なんだ〜?!これは、凄すぎる。キータッチまではわからないけど…。


iPAL1426 Pocketの中のPocket
  Date: 2001-07-27 (Fri)

■『Pocket PC』機を『Palm』にするエミュレーター(CNET)

 ま、所詮はキワモノだとは思うが、「Pocket PCユーザーがPalmを動かしたい気持ちは理解できる。すばらしいアプリケーションがたくさんあるからだ」…という気持ちはわからないでもない。
 


iPAL1427 サンキュッパと来たもんだ!
  Date: 2001-07-27 (Fri)

 SONY styleさんから届いたメール【 PDA Style 】Sony Style PDA Flash Newsによると、CLIEの最新モデルである「PEG-N600C」の値段は、
…なんと39,800円



 そう!一部で予想されていた45,000円よりも5,000円以上も安い!
 
 45,000円説がかなり根強かった(実際、最初はSONYもそのつもりだったのかもしれないが…)ため、「5万円弱のPEG-N700Cから音楽機能を抜いて5千円引きでは割安感がないのでは?」なんてコメントもネット上に多数見受けられたが、この「39,800円」という値段なら、かなり本気で勝負できそうだ!ちなみに、パームコンピューティング社純正の最新カラー機種の店頭販売価格はだいたいPEG-N700Cと同じ5万円弱。今回のSONY社の新製品の発表と価格設定は、かなり戦略的なものであることがわかる。PEG-N600Cの発売は8月4日の予定。
 
 それにしても、このところのパームコンピューティング社、ハンドスプリング社の価格戦争は凄まじかったが、そこにソニーもドドンと参戦してきた感じだ。あまりに価格競争が進みすぎて利益すらなくなってしまっても困るのだが、PocketPC勢が値段も機能もハイエンドなマシンを10万円近い値段で次々とリリースしてくる時代、これまでPDAなんかには興味すらなかったユーザー層が興味を持つチャンスとしては、そんなに悪くない。ただし、くれぐれも、最低限の利益は上げてネ!
 


※ところで、そんな「PEG-N600C」のPDA style先行予約エントリーが、本日27日(金)の13:00から始まる!
 同時に他のオンラインショップでも予約受付が始まる。それぞれ予約特典などが違うようなので要チェック!
(@According to Palmfan



イケショップVis-a-Visの予約特典についてはクリクラ!で紹介されている!

  

※iPAL-NEXTがとうとう94万アクセス!あと6万!ほんとにいつもありがとう!感謝のココロ!

iPAL1428 ある作家の作風
  Date: 2001-07-27 (Fri)

■It's a Simple-Palm〜第19回 私の作りたいソフトウェア、作りたくないソフトウェア(PalmOS@nifty)

 …これはもう、正しい正しくないの議論じゃなく、趣味やポリシーの問題だ。でも、山田さんという人の人格すらも愛している機長は、うん、「らしく」ていいじゃん、と思う。山田さんとはそういう人。

 かく言う機長も、実は山田さんに「○ンチャー作って〜!」とか「P○werRUNつきのラ○チャー作って〜!」とか、古くは「J-○Sに、こんな設定を!」とかお願いしてしまったことがあるのだ。

 ま、それはともかく、プログラマという電脳な作家さんの1スタイルとして、とても正直な文章なので、是非ご一読を!

 

 ※ところで、ここしばらくおかしくなったままだった「iPAL1422 カイハツカンキョウ」「iPAL1423 BBSヘッドライン01/07/26」の境目の問題(「iPAL1422 カイハツカンキョウ」の見出しが読めなくなっていた!)について、Shunさんから問題点の指摘を貰った。BINGO!大当たりだった。HTMLの書き間違い。すでに修正させてもらった。本当にありがとう!

iPAL1429 N600Cの話(1)見た目について
  Date: 2001-07-27 (Fri)

 ところで、さっそく話題のマシン「PEG-N600C」が、発売前にも関わらず某所より我が家に届いた。ま、一人で楽しんでいてもしょうがないので、気晴らしにその感想を書いてみる。


 
 まず外観。パープルな筐体はいかにもSONYっぽいというか、でも、明らかにVAIOカラーよりも濃い目の色鮮やかな「メタリック藤紫」だ。(藤間紫じゃなく!)続いて印象的なのは音楽機能がなくなったせいで、ずいぶんとスッキリした筐体向かって左側の側面。PEG-N700Cから新登場したばかりの「イヤホンジャック端子」と「HOLDボタン」が消えて、「ジョグダイヤル」と「BACKボタン」だけになった。これはずいぶんとスッキリした。
 
 なお、ジョグダイヤルは「イヤホンジャック端子」がなくなった分だけ上昇した訳ではなく、ちょうどPEG-N700Cにおけるジョグダイヤルの上端が、PEG-N600Cにおけるジョグダイヤルの中心線のあたりに来ている。つまり、約5mmだけ上昇したにすぎない。つまりPEG-N600Cでは、「イヤホンジャック端子」がなくなった空きスペース、およそ10mmほどを完全に使いきっている訳ではない。


 
 ちなみに、初代CLIEであるPEG-S500CやPEG-S300においては、筐体上端より8mm程度下からジョグダイヤルが見えていた。これと比較するとPEG-N600Cの場合は筐体上端より約20mm下の地点からジョグダイヤルが見えており、PEG-N700Cの場合は筐体上端より約25mm下の地点からジョグダイヤルが見えている。
 
 ではなぜ、こんな風になっているのか?
 
 手のひらや指のサイズ、筐体の持ち方もいろいろあるだろうし、かなり異論もあるだろうが、機長の手のひらのサイズで考えるかぎり、PEG-S500CやPEG-S300におけるジョグダイヤルの位置は、左手の腹に筐体の角を載せた状態で左手の親指がジョグダイヤルにパッツンパッツンで届いていた。つまり、ギリギリの長さだった。確かに指は届くし、操作も可能だったが親指に余裕がなかった。(長時間使っていると、ちょっとつりそうなくらいだった)その点、PEG-N700Cのジョグダイヤルでは「イヤホンジャック端子」のせいであまりにも位置が下がりすぎたため、初代とは逆に、わずかながら親指が余ってしまっていた。そういうい意味で、今回のPEG-N600Cにおいては、必要以上にジョグダイヤルの位置を上げなかったのでは?と思う。つまり、PEG-S500CやPEG-S300よりも位置を下げつつ、PEG-N700Cよりも位置を上げて、そのちょうど中庸を選んでいる。
 
 ちなみに機長の手のひらのサイズは日本人としてはかなり小さめのサイズだ。要するに、女性の手のひらサイズに限りなく近い。PEG-N600Cにおけるジョグダイヤルの位置は、女性ユーザーにもゆとりをもった設計、と考えるのは考え過ぎだろうか?(もしかしたら、PEG-N700Cの設計変更を最小限にしたかっただけかもしれないが…)



 ところで、うちに到着した「PEG-N600C」にはカバーもついていた。PEG-N700Cのデフォルトカバーの色が紺色だったのに対して、今度のそれは銀色だ。さらに気になったのは、筐体最下部のパワーボタン周囲に貼り付いているシールだ!



 よく電化製品などに見られるシールがパワーボタンの周囲に貼り付いている。機長の記憶が正しければ、こんなものはPEG-N700Cにはついていなかった。このシールにはいくつかの情報が書いてある。左から「Palm poweredのブランドロゴ」「High Resolutionのマーク」「乾電池は使わないよってマーク」そして「MEMORY STICKのブランドロゴ」と、以上の4つだ。ではなぜ、こんなシールが貼られたのか?…理由は複数考えられる。まず単純に考えると、今回のPEG-N600Cは新色の「ラベンダーパープル」と、PEG-N700Cと同じ「サテンシルバー」の2色だ。つまり、「サテンシルバー」のPEG-N600Cは、同色のPEG-N700Cとの見分けが、見た目だけではなかなかつきにくいのだ。もちろん、ヘビーユーザーなら筐体左側面の「イヤホンジャック端子」と「HOLDボタン」の有無で判別は可能だが、初心者にとってそれはヒヨコの雄雌を見分けるのに近い難事だ。そういう意味で、「High Resolutionのマーク」などのシールが貼ってあることは店頭での視認性に大いに役立つだろう。と、同時に、PEG-N700Cが初めて市場に出てきた時に思ったことだが、これまでのPalmOSデバイスのデザインに比べると、PEG-N700Cは4つのハードウェアボタンと上下ボタンの下のあたりにマヌケなスペースが残っている。そこにはパワーボタンという重要なボタンも存在するのだが、これまでのPalmOSデバイスの印象が強すぎて、どうにも間抜けに見える瞬間があった。ま、考え過ぎかもしれないが…。



 これまでに書いてきた以外は、少なくとも見た目において、PEG-N600CとPEG-N700Cの違いはない。例によって上下ボタンは「オッサンの鼻の下」を横位置で置いたような形をしており、薄すぎる。初代CLIEよりは使いやすいのは事実だし、三角形の彫り込みのおかげでスタイラスによる操作はまずまずなのだが、指先で操作するには不自由すぎる。これはやっぱり「CLIEの場合、上下ボタンよりもジョグダイヤルを使ってちょうだい!」という無言の誘導なのではないかと思う。ジョグダイヤルの位置や固さに関してもここまで気を使う同社が、上下ボタンだけいい加減にしているとはどうしても思えない。4つのハードウェアボタンについても、他機種に比べて押しづらいという意見も聞くことがたまにあるが、機長はこっちはそんなに不自由を感じたことはない。ただ、ある種の、具体的には激しくボタン操作を要求されるゲーム系ソフトの場合、ハードウェアボタンのデザインはともかく、上下ボタンの彫りの浅さはかなり不自由感を産んでしまうに違いない。が、これはPEG-N600Cに限ったことじゃなく、PEG-N700Cでもまったく同じだった。そして、機長の場合、少なくともこれらの理由であまり苦しんだことはない。あとはこのマシンをどう使うか次第だ。
 
 続く、かも。
 

iPAL1430 パーム総研#013
  Date: 2001-07-27 (Fri)

 現在、全国の書店で発売中の「MacPeople」8.15号には、おなじみ機長の連載コラム「Palm総研」が載っている。第13回目のテーマは「ブルートゥースの夏」だ!…この夏、Bluetoothがとうとう市場に飛びだしてきた。しかも続々と。果してどこへ行くのか?どこまで行くのか?

 



 同じくPalm絡みの「PalmStreet」のテーマは「バイオがなくてもОK!マックでクリエを使い倒せ」と題して、正式サポートのないMacユーザーがCLIE(PEG-N700C)を使うためのテクや必須ソフトウェアなどを紹介している!
 
 

iPAL1431 分社化の動き、加速へ
  Date: 2001-07-28 (Sat)

●追加情報アリ

 With Palm Tonight,,,によると、CNETに下記のような重大記事が登場したらしい。タイトルだけでも翻訳してみよう。そう!「Palm社がOSビジネスを分離する」…とうとうやるのか〜?!

■Palm to separate OS business (CNET)

 さて、ちょこっと読んでみよう。いきなり太字で書いてあるのは…。
 
「ハンドヘルド界の巨大企業Palm社が、PalmOSの開発&ライセンシーを管理する子会社を分社するという計画を、金曜日に発表した」

 ふむふむ、これを聞いて思い出すのは「iPAL1417 手のひらの準備運動」でも紹介した、Palm社内の「Palm Platform Solution Group」改革のこと。Jeff&Donnaが去り、Robinに逃げられた後のPalm社を支えた中興の祖Alan KesslerがGMを勤める同部門の新COOとして元Gateway社のTodd Bradleyが招かれ(6/1)、彼の配下に元Gateway社のKevin HellAngel Mendez、元Bertelsmann社のKen Wirtが新役員として登用された(7/19)というニュースだ。同部門の拡充こそが、今回の動きの伏線だったのではないか?
 
 また、同子会社は「should be running by year's end」ということなので、年内には分社化の動きがあるらしく、Palm社のボス、CEOのCarl Yankowski「(ハードウェアとソフトウェア)2つのビジネスの独立性を望んでおり、PalmOSプラットフォームのための子会社を設立準備中だ。これにより我々の計画がよりスッキリとした形になり、もっと多くのランセンセンスを発行できるはずだ。また、これらの動きによって、株主の長期的な利益にもなるはずだ!きっと!」と語っている。(こうした動きに対して、Palm社の女性広報官であるMarlene Somsakは、かなり慎重なコメントを発しているが、それはそれほどの意味を持たないだろうと、この記事では示唆している。)
 
 これに続いて、同記事では各アナリストの賛否を取り上げているが、基本的には好意的な意見が多い。機長もそう思う。プラットフォーム企業では、Handspring社はコメント拒否、SONY社のスポークスマンであるDavid Yang「我々はまだまだPalm社と仕事をしたいし、それに対する影響はないだろうと思われます。今回の動きは単にPalm社内でOSとハードウェアの区分をハッキリとさせることに過ぎません」と冷静な反応を示している。
 
 さらにアナリストの基本的な賛同コメントがいくつか紹介されてから、最後に、Palm社の重役であるDavid Nagelが、子会社の設立を管理する幹部委員会のリーダーとなるだろうと予想し、その幹部委員会にはPalm社のCEOであるYankowskiとともに、3Com社のCEOであるEric Benhamouも加わっている、と付け加えている。(え…Eric Benhamouまで?!…いらないだろ、Benhamouは!そんなことしてる暇があったら3Com社を何とかしなさい!と思うのは機長だけか…。ま、Jeffの独立およびPalm社のスピンアウトへの経過を考えると、彼がこの種の場所で権益を維持したい気持ちはわかるが、それにしてもな〜)そして、この新しい会社にはまた、フィードバックを行うためのライセンス企業による諮問機関も用意されるそうだ。
 
 すでにPalm社によって、この数ヶ月間で進行する子会社の計画のリーダーシップをとっていると発表されているDavid Nagelは今回の子会社を作ることについて「現在、もの凄い勢いで発展し続けている業界でのリーダーシップを維持するために、より進んだ展開として必要な一手なんだ!」とコメントしている。
 
 …以上が、記事の概略だ。機長は基本的にはこうした動きに賛成だ。あとは、この計画がどんな風に実行されるかと、その結果生まれた新会社がどのタイミングでどんな新OS(PalmOS 5.0)を供給できるのか?が焦点になるだろう。

【注意】例のよって、英文の機長訳なので、あまり信頼しすぎないように!出来れば原文でチェックしよう!

  

【追加情報】

 さすがに今回のニュースはCNETも翻訳が早かった。上記の機長訳よりも(たぶん)正確なCNET訳をとくとご覧あれ!(へ〜、Nagelはナジェルじゃなくてネイゲルって読むのね。ちなみにマンセルはNigel。関係ないけど…)
 
■パーム、OS事業を子会社化 (CNET)

 ところで、金曜日(7/27)の発表を受けたPalm社と3Com社の株価の動きは以下の通りだ。
 
【Palm社】

【3Com社】


 …だからどう?って言われても困るんだけどね。

 

 あ、ZDNetも急ぎで短信をアップロードしてる。

■Palm,OS開発/ライセンス事業を子会社化(ZDNet)

 元記事はこちら。

■OS subsidiary at hand for Palm(ZDNet)

 記事タイトルは違うが、CENTと同じソースと思われる。と、書いたら、元記事のタイトルが違う理由を今、発見した!CNET元記事のライターはRichard Shim and Ian Friedだが、ZDNet元記事のライターはIan Fried and Richard Shimだ!なるほど!…って、別にちゃんと理解した訳じゃないが…。


iPAL1432 裕峰の夏。
  Date: 2001-07-28 (Sat)

 iPAL-NEXTでも、「高円寺」「洛外浮々々図」などでおなじみのDigital Classic Art(なんじゃ、そりゃ?)の巨匠こと、林裕峰先生やその作品が都内各所に出没しているらしい。
 
■行ってきましたさんりお屋(さんりお屋)

 …先生とキティちゃんってのも妙な取りあわせ(先生とPalmよりもキレてる!)だが、池袋サンシャインシティに「株式会社サンリオが、『和』をコンセプトにしたお店を始めてオープン」した。その名も「さんりお屋」。ここに8/11〜18の期間限定で先生が現れて、実演をするらしい。先生の実演ぶりは、機長も過去に何度も見たことがあるが、普段の先生のお茶目さとはまた違って「おっとこまえ」だったりする。池袋〜裕峰先生〜と来れば、付近の女子高生がちょっと心配ではあるが…。

 ← アルコールが切れてるうちは、かなり凄い人だ!そのあとは知らないが…

■ポップカルチャー展(PLAZA21)

 …こちらには先生の作品が展示されるらしい。場所は文京区小石川!
 


 さらに、これまでは京都に行かなきゃ触れることが出来なかったくりすたるあーとの世界が、東京でも身近になったぞ、という話。なんと、裕峰先生のお弟子さんが東京にもお店「CRYSTAL MADOKA」(水道橋)を出展したのだ。
 


 世界に広がる「くりすたるあーとグループ」ってほどじゃないけど、日本中に次々と出来る「くりすたるあーとグループ」の支店!開店準備中の人たちまでいる!
 
■くりすたるあーと(本店?)
■CrstalArt YOU(広島店?)
■arte-Aura(四条麩屋町店?)
■あくあ・くりすたる(函館店?)
■CRYSTAL MADOKA(東京店?)

 スターバックスに負けるな!


iPAL1433 最後のお願い2001夏
  Date: 2001-07-29 (Sun)

 前回総選挙(2000/06/26)の時の「ミニ定期便011 最後のお願い」以来のお願いだ。

選挙に行こう。

 そう、今日は参議院選挙の日だ。機長もさきほど投票を済ませてきたが、少なくとも都内はまあまあ過ごしやすい天気で、坂道の多い投票所までの道も、それほど汗もかかずに済んだ。

選挙に行こう。

 何党だっていい。誰にだっていい。自分で選んだ人や政党に投票しよう。先日、読者の方からメールが届いて、「要するに、機長的には○○党に投票した方がいいってことですか?」という質問を受けたが、残念ながら外れていた。機長はここ数年、支持政党は決まっていているが、その政党に投票するようなコメントをiPAL-NEXTで書いたことは今のところ一度もない。
 
 実は、機長の支持政党はすべての立候補者が当選したって第一党にはなれっこない。そんな政党だが、そこに投票するようにiPAL-NEXTに書いたことはない。その理由は簡単だ。それが、自分的にカッコ悪いことだと思っているからだ。過去におさななじみから十数年ぶりの電話がかかってきて「お!久しぶり!元気だった〜?」と言った瞬間に「お願いですから○○党に投票して下さい」と言われて、哀しい気持ちになったことがあるのも、その背景にあるのかもしれない。
 
 実は、うちの嫁さんぐらいはさすがに機長の支持政党を知っているが、それを彼女に強要したこともない。それもあまりカッコいいとは思わないからだ。彼女は彼女で自分の思うところに従えばいいと思うし、機長がその政党を支持するのは未来へのプランが自分に近いから、というだけで、別にそれ以外の利害がある訳でもないからだ。同じように、iPAL-NEXTでも自分が普段書いている文章全体のスタイルが通じれば、政党名なんか書かなくても思いが通じる時があるかもしれない。それでいいだろうと思っている。それだけの話だ。

選挙に行こう。

 でも、選挙にだけは行って欲しいと思っている。理由は簡単だ。ここ数十年、投票率は落ちまくって、だいたい国民の20%程度の支持しかしない政党が第一党になっている。国民にとって政治は遠くなりすぎた。だから、政治家はずっと「ある種の団体やある種の組織」しか相手にしてこなかった。昨今の政治状況について、賛否両論もあるだろうが、たとえば政党がこれまでなら「ある種の団体やある種の組織」相手に使っていたお金を「普通の国民対策」に使い始めたことはいいことだと思う。たとえそれがイメージだけの間抜けなテレビCMであれ、コメントがわかりやすい言葉になったことであれ、…とにかく、その手法が正しいかどうか、具体的にどこが良くてどこが悪いかじゃなく、少なくとも彼らが国民に対して顔を向けて喋りだしただけでもいいじゃん、と思う。健全な道への第一歩だ、と。

選挙に行こう。

 選挙の結果が最良になろうが、最悪になろうが、自分の国の政治家ぐらい自分で決めよう。うまくいった時は喜べばいいし、うまくいかなかった時は死ぬほど反省すればいい。でも、自分が選ばなかった政治家がやったことは、所詮は他人事だ。うまくいった時は喜ぶだろうが、うまくいかなかった時は反省すらしないだろう。「やっぱり政治家は腐ってますネ」と、まるでニュースキャスターのような無責任なことを国民全員で呟くことになる。だったら、民主主義なんてやめて、もっと合理的な政治体制を作ればいい。で、結局は国民が反省しなきゃ、政治家はもっと反省しない。そういう例をたくさん見てきた。それだけは繰り返したくない。

選挙に行こう。

 極端な話、「無効票」だっていいと思っている。それはちゃんとカウントされる。入れるべき候補者や政党がなければ、それをちゃんと主張しないと、何も考えずに政治とサヨナラしちゃった人たちと一緒の扱われ方をしてしまう。投票所にさえ来ない人間を政治家や政党も相手にはしなくなるだろう。すると彼らは、利害さえ与えれば(場合によっては冷房つきの豪華バスをチャーターする必要もあるかもしれないが)ちゃんと投票所に来てくれる「ある種の団体やある種の組織」のことばかり考え始める。だが、投票所まで来てくれる有権者には、何らかのアピールが必要だと彼らも思うだろう。わざと醒めた言い方をすれば、政治家や政党は、国民すべてに対する奉仕ではなく、投票所に足を運んで投票してくれた人間たちへの代価としてのみサービス(政治活動)を実行する。だから、「無効票」でもいいから投票しよう。それはちゃんと自分に利益が帰ってくる可能性の高い選択肢だから。

選挙に行こう。

 ただし、「無効票」よりも、もうちょっとましな方法はある。自分が望む政治家や政党がなければ、自分が望む世界にもっとも近づけてくれそうな人や党に投票すればいい。普段の生活をしている時、そうそう理想的な選択肢なんてないのを、実はみんな知っている。子供はなかなか泣きやまないし、上司や部下は信じられないほど馬鹿なことを言い出すし、恋人や妻(や夫)は時々なんでもないことですぐにスネたりする。でも、だからと言って、普通の人間はそこで諦めたりはしてない。人間は自分の周囲に「ベスト」がない時「ベター」を探すという能力を持っているからだ。
 
 最初の方でも書いたように、我々が本当に選びたいのは政治家でも政党でもない。自分たちの社会を自分にとってより良い方向に変えたいだけだ。それを我々が直接しないで、政治家や政党を選ぶことによって間接的に機能させているのが民主主義であり、そのためのシステムであるのが選挙のはずだ。だから「自分がこうなって欲しいと思う世の中」に、より近づくためにもっともベターな人選をするのも悪くはないはずだ。ベストがいりゃそれにこしたことはないが、ベストがいなけりゃベターだっていいのでは?
 
 候補者や政党の公約が近いからそれを選ぶ。それもアリだし、公約は全然違うけど、この人やこの党が選ばれれば、結果として十年後に自分の望む世の中になるはずだ、というのもアリだと思う。どう選ぼうが自由だ。「公約が果たされない」「公約が信用できない」「公約がどこも似たり寄ったりだ」とか、いろいろ意見もあるだろうが、そんなことよりも「自分がこうなって欲しいと思う世の中」のになるために、どの人、どの政党を選ぶのがベターなのかを考えることが出来るのは、投票する人間の「権利」じゃないだろうか?「義務」である以前に。
 
選挙に行こう。

 たとえば、Palmユーザーに優しい暮らしを実現します!という政党「Palm党」(仮)が存在したとして、そこに投票したからそういう世の中が実現されることがあれば、逆に、その「Palm党」(仮)に投票したためにPalm党の人間が増えすぎてケンカを始めて「新Palm党」と「Handspring党」に分裂して、結果的に「PocketPC党」(仮)が選挙後に第一党になってPocketPCだらけの世の中になってしまう場合もある。ならない場合もある。政治とはそういうものだと思う。
 
 そういう可能性まで含めて、今、自分はどこの党に、あるいはどの人間に投票すべきかを考えて、それが正しいかどうかではなく、自分が選んだ決断として投票することこそ大事なことだと思う。失敗したら反省すればいい。反省すれば、次回はもっとベターな決断が見つかるから。ところが、反省しない限り、人間はいつもベストばかりを追って、ベターな選択肢というものを選ぶ癖がなくなってしまう。その結果が最近の低投票率だと思うし、最悪な政治状況(←これはかなり主観)だったと思う。
 
選挙に行こう。

 ま、ぶっちゃけた話、どの人に入れてもいい。どの党に入れてもいい。無効票でもいい。ただし、その入れた票のことは次回選挙まで覚えておこう。そしたら、何かが変わるかもしれない。
 
選挙に行ってみない?

iPAL1434 N600Cの話(2)ハイレゾ&16bitカラー液晶について【かなり改訂版】
  Date: 2001-07-29 (Sun)

●以下の理由で改訂版

 実は、最初の記事では以下のように書いていた。

「残念ながら、機長の手元には、この「ハイレゾ&16bitカラー液晶」を写し取るためのスクリーンショットアプリが存在しない(カラーはもちろん、バイザー・プリズムなどの65,536色カラー表示、あるいはHandera 330やPEG-N700Cの高解像度にも対応している「ScreenShot」でもダメだった。普通のハイレゾまでは撮れるのだが、ハイレゾ&16bitカラー液晶の画面では「ScreenShotError」という表示が出るばかりだった)」

 …のだが、その後、プログラマの福本修仁さんからわざわざメールを貰って、彼の作品である「iPaint」シリーズを使えば、PEG-N600Cの「ハイレゾ&16bitカラー液晶」でさえも、そのキャプチャ映像を撮れることがわかった。だもんで、画像を中心に書き直した改訂版を以下に、書く。


【改訂版】

 PEG-N600Cリポート第二弾は、電源ボタンをONにしてから!



 まず何と言っても印象的なのは、PEG-N600Cから採用されたハイレゾ&16bitカラー液晶(6万5千色表示のカラー液晶)だ。が、デフォルト状態のPEG-N600Cでは、この16bitカラーについても「とても色鮮やかでメリハリの効いた表示だよ」という言い方ぐらいしか出来ない。というのも、デフォルト状態のままではグラフィックソフトである「PGPocket」が入っていないからだ。カラー画像でも見ないかぎりは、16bitカラー&ハイレゾ液晶の素晴らしさを享受することはまだ出来ない。確かに液晶画面はとてもキレイになった。だが、PEG-N700Cにおいてすでに「ハイレゾ&256色カラー液晶」までは体験しているだけに、それほどの凄い体感差は感じられない。



↑ 例えば、ILINX社の「Xiino」のスクリーンショット。これだけでは普通のハイレゾカラーと変わらない。そりゃそうだ。
 
 ところが、このPEG-N600Cに「PGPocket」をインストールして、PC本体にインストールした「PocketGEAR」から画像をCLIEにインストールすると、とたんにPEG-N600Cの「ハイレゾ&16bitカラー液晶」の威力が発揮される。こりゃもう、確かにキレイだ!キレイすぎる画像がそこには表示される。
 


↑ 本当に美しい!美しすぎる!
 
 その美しさをあえて表現するとすれば、「ハイレゾ&16bitカラー液晶」はほぼPCやMac環境におけるJpeg画像並の美しさだと言っても過言じゃない。正確には違うのかもしれないけど、その詳細で色鮮やかな映像にはほとんど隙がないと言っても過言じゃない。

   

↑ 右端の画像は「PGPocket」のメニュー画面。その隣りの「機長」の画像はスクリーンショットをちっちゃくしすぎたので、ちょっと滲んだイメージになっちゃってるど、現物はとても美しく表示されている!

 では、機長はこの「ハイレゾ&16bitカラー液晶」をどのように評価しているかというと、さすがSONYだ、凄いな、SONYとは思うけど、日常のPalm使用でこれをどう使うか?と言われても、とくに思いつかない。ま、子供でも出来たらその画像を入れたら嬉しいだろうな、とは思うが…。そんなことは百も承知なのかSONYはこのPEG-N600Cに「PhotoStand」なる最新アプリを入れている。これは、インストールしてある画像を使って、いわゆるスライドショーが出来るソフトだ。

  

↑ 左端から「デジタル時計」「アナログ時計」「タイルめくり時計」…右端のものは、文字の背景にある黒いタイルが秒ごとにめくれていく。一歩間違うと温泉地の土産物屋さんでたまに売ってる傾けるとだんだん裸体が露出していく「ポルノボールペン」向きの効果と言えるかもしれない。もちろん、天下のSONYがそんな目的で作ったとは思えないが…。

 また、設定によって画像を背景とした「アナログ時計」や「デジタル時計」「タイルめくり時計」にも出来る。(他にも時計抜きで、いくつかの演出効果が選べる普通のスライドショーにも設定できる)クレードルに置いた状態で、こうして「ハイレゾ&16bitカラー液晶」の魅力を楽しんで欲しい、というSONYらしいメッセージだと受け取った。

 

↑ ところで、左画像のランチャーで「PhotoStand」と書いてあるのが同ソフトのアイコンだが、「PhotoStand」で自分なりの画像を選んで自分なりの演出効果をつけると、右画像のランチャーで「実験」という名前がついているアイコンのように、疑似アプリのような状態になる。次回からは当然、これを押すだけで立ち上がる。

 う〜ん、途中で「ポルノボールペン」なんていう意味不明の単語も登場したが、SONYさんのおかげで、こうしてだんだんと画像方面が充実してくると、そのうち「クリエ・プラザ!」に対抗した「裏クリエ・ プラザ!」とか「裏イメージステーション」なんてものが出来る日も、そう遠くないかもしれない。(う〜ん、「電化製品の黄金律」から考えると、それが出来るとハードウェアまで大流行するかもしれない!あ、もちろん、しないかもしれないけどネ…)

 さて、ずいぶん下ネタに走ってしまったけど、続く、かな?

 

iPAL1435 BBSヘッドライン01/07/30
  Date: 2001-07-30 (Mon)

●追加情報アリ



■う〜ん 投稿者:かつ  投稿日: 7月28日(土)00時49分25秒

 …こらこら。でも、Palmプラットフォームの内部に、SDカードとMemoryStickの両メディアを抱えているのは、ある意味、素晴らしいことかもしれない。もちろん、HandEraはCFカードだし。そのうち、また別のカードに対応したり、2つ以上のカードに対応するマシンでも出てこないとは言えないだろうね。
 
■あーと iBook 投稿者:どりすけ@JoePalm  投稿日: 7月28日(土)21時19分45秒

 …彼に触れられた電気製品は、その瞬間からただの電機製品ではなくなる。まるで魔法使いような裕峰先生だ。あれで、普段から巨匠っぽかったら、もっとみんな尊敬するのに…。(←嘘、嘘)
 
■BlackBerry 投稿者:のんた@はわいあんぱーむ  投稿日: 7月28日(土)23時51分13秒

 …Googleで検索したら、日本語でBlackBerryについて詳しいページというと、ココとか。英語でも良ければ、ココとか。つーか、ココが一番詳しいだろうね。
 
 ●Palmを尻目に快進撃のBlackBerry――その秘密は?(ZDNet/Business&Money)
 
 ただし、上記記事については、文章内容はともかく、タイトルとか謳い文句になっている「Palmを尻目に」というコメントは要注意だと思う。Palm関連の株価がようやく他のIT企業並みに急降下してきた時期に、PocketPC関連のメーカーがそれこそ鬼の首をとったかのようにこのキャッチフレーズを使っていたが、実際には彼らもまた同じように不況のドン底で苦しんでいるのは同じだったのは、このiPAL-NEXTでも何度か触れたが、RIMに関しても、出典は忘れたがPalmと同時期に結構株価で苦しんでいた。「Palmを尻目に」ってほど悠長な状態ではないと思うが…。

 ← BlackBerryのRIM社の株価

 同製品については、PalmfanM.Hiroseさんの分析(Jul,30.2001)がなかなか鋭い!

【追加情報】

■N600Cの16bitハイレゾキャプチャについて 投稿者:k23  投稿日: 7月30日(月)06時13分03秒

 …時間がなくてまだ完全未確認だけど、PEG-N600C内部ではちゃんと撮れてたよ〜!HRCapt
 
■歌舞伎DOC第2段「助六」 投稿者:Young  投稿日: 7月30日(月)17時46分09秒

 …またまた出た!Youngさんの歌舞伎シリーズ ワインにPalmに歌舞伎に…この人の趣味っていったい…?!
 
【注意】上のiPAL-BBSのリンクを開いたのに該当記事が見つからない!…という場合は、下の方にある「次のページ」ボタンをクリックだ!

※そして、iPAL-NEXTがついに95万アクセス達成!マジで感謝の日々!暑いけど感謝!厚く御礼!

iPAL1436 夏の復活
  Date: 2001-07-31 (Tue)

 最近、嬉しかったことのひとつと言えば、「このページ」がおよそ半年ぶりに帰ってきたことだ。

■Palm Pilotのページ(林哲司さん)

 このサイトは、それまでの人生で人様に公開するホームページを作ったことなんてなかった機長が、「マックで機長」というホームページ(現「パーム航空」)を作るきっかけになった林哲司さんのサイトだ。ということは、もうわかると思うけど、このサイト、「パーム航空」なんかよりも歴史が古い。アクセスカウンタなんか止まってる(or ふざけた)ままだけど、1997年6月から続いている。それこそ初期には、Palmfanと並ぶ「Palm情報の供給源」&「コラム」だったし、その後は「コラム」&「素晴らしい選択眼のニュースリンク集」として機長は愛読し続けてきた。で、いつ頃からだったか、たまに書き始めてしばらく書いては休み、また思い出した頃に書き始める、という「間欠泉」のようなサイトになった。
 
 半年ぶりに帰ってきた彼の文章は相変わらず小気味がいい。残念ながらPalm関係の話しじゃないけど、とってもいい、そのリズム感!さて、今回はいつまで続くんだろう?無理はしなくてもいいので、書きたくなったらいつでも素敵な文章を読ませて下さい。
 
 あ、そうそう、ちょこっとだけ復活したニュースリンク集も、相変わらずシャープ(Zaurusの、じゃなく)だ!
 
 ●PDAに近づく携帯電話──これだけの機能が既に搭載されている(ZDNet/PalmOS)
 
 この、林さんのところで紹介されていた記事は、なかなか興味深かったので、機長なりのコメントも書いておく。

 とくに日本では、PDAのライバルとしてケイタイが重要視されているが、この記事を読むかぎり、結構ケイタイなりに頑張っているようだけど、今のままならしばらくは敵じゃないかな、と思う。まずは、実際に自分で使っている際にも思うのだが、ハードウェア&液晶サイズ上の制限のために基本的に操作性が良くないこと。そして、この記事でも強調されているのだが、ケイタイの発展経緯から「フォーマットに統一性がない」ことだ。ケイタイは、まるでPocketPC機種のように各社が自由に発展しすぎており、なかなかそこにケイタイ世界の織田信長が現れて各種フォーマットの統一を果たせないのでは?…と思う。また、ケイタイ〜PC連携ソフトの歴史を見ても、意外と前バージョンからの遺産を引き継げなかったり、引き継ぐまでのタイムロスが長かったりする。スケジュールのような重要情報の場合、このタイムロスは痛い!(セールスの意味でも!)ケイタイ持った上にPDAなんか持ちたくないよって人も多いだろうから、決して楽観は出来ないが、まあ、しばらくは安心かな、と思う。でも、将来は怖いよ。将来は。
 
 …と、林さんのページの紹介からいつのまにか、普通のiPAL-NEXTになってしまった。林さん、ごめん!
 
 さて、復活といえば、2ヶ月ぶりのご帰還であるこのサイトも!
 
■ぱ〜む・だいありい(fujiさん)

 おかえんなさい!でも、娘さんに泣かれるのはつらいよね、きっと。
 
 

iPAL1437 山田さんからのプレゼント
  Date: 2001-07-31 (Tue)

 先日、100万アクセスを達成した、山田達司さんのサイト「Simple-Palm」で、「100万アクセスプレゼントの賞品」が発表された。
 
 なんと!「CLIE N700CとHandEraのどちらか」だったそうだ。す、凄すぎる!もちろん、すでにアクセスは達成されているので、賞品を貰える人も当然決まっている。う〜む、おそるべし!しかも、結果的に賞品は「HandEraとJ-OS」のセットになったらしい。受賞者はかなりラッキーだ!
 

iPAL1438 N600Cの話(3)ソフトウェア的なこといろいろ
  Date: 2001-07-31 (Tue)

 今回で3回目となるPEG-N600Cリポート。
 
 さて、時間もないので、さっさと行こう!


 
【切り替え速度】

 PEG-N700Cデビュー時に何度も指摘されたように、そのデフォルト時のアプリケーション間の切り替え速度はやや遅かった。これはおもに、同マシンが採用したハイレゾ液晶画面の処理をアプリケーションの特性に応じていちいち切り替えていたために起こっていたタイムロスのせいだったのだが、そのタイムロスをソフトウェア的に解消してくれる今関弘明さん「SwtichDash」というソフトが当時は大ヒットしたほどだった。その後、この「SwtichDash」と同等のことを果たしてくれるアップデータがSONY社から供給されたりして、アプリケーションの切り替え速度はずいぶんとキビキビするようになったが、PEG-N600Cにおいては体感上、それらがデフォルト状態から感じられる。とてもキビキビと切り替わってくれているように思える。
 
【ハイレゾアシスト機能】

 上記切り替え速度とも深い関係にあるのがこの「環境設定」にあるパネルだ。つまり、PEG-N700Cのデフォルト状態ではOSレベルで判断していた「ハイレゾ液晶にそのまま対応できるソフトなのかどうか?」を、あらかじめユーザーがマニュアルで設定しておくことによって、アプリケーション間の切り替え速度を高速化し、しかも、それほど複雑じゃないソフトの場合は、自動的にハイレゾ表示に切り替えてくれるのがこれだ。具体的には、いわゆるゲーム系や画像ソフト系の複雑な描画を行うために、ハイレゾモードではちゃんと表示されないソフトだけをあらかじめ指定しておくと、その指定されたソフトの処理だけはハイレゾモードじゃない普通の表示方式で表示してくれる。


 
【ジョグアシスト機能】

 これもまた、PEG-N700C時代のアップデートにより強化されたもので、それまでは山田達司さんのソフト「PowerJOG」なしには、ほとんど使い物にならなかった機能が、PEG-N600Cではデフォルト状態からまずまず使い物になっている。操作性としては、本来は軽くタッチすることでその名前の通りにひとつ前の機能に戻ることを目的とした「BACKボタン」に、これまで以上の大きな役割をオプション的に与えている。


 
 つまり、「環境設定」にあるパネル(ジョグ)において「BACKボタン」の役割を設定してあげることができるのだ。(1)これはデフォルト状態のPEG-N700Cにもついていたが、電源が切れている状態で「BACKボタン」を長く押していると電源がONになるという機能を使うか使わないか?(2)そしてこれが、PEG-N700Cのデフォルト状態には存在しなかった機能だが、電源がONになっている状態で「BACKボタン」を長く押していると、画面内のメニューやボタンなどが選択されて、そこからジョグダイヤルを上下に動かすことで、それを動かすことが出来るようにする。この機能が嫌いな人は、PEG-N700Cのデフォルト状態にあったように「BACK」ボタンを長く押すことで電源自体をOFFにすることも出来る。このどっちを選ぶのかはユーザーの自由だ。

 ところで、この「BACKボタン」の長押しによるメニューやボタンの切替操作は、結構好き嫌いをよぶところかもしれない。というのも、山田達司さんの「PowerJOG」は最初に「ジョグダイヤル」を長押しすることでこのソフトを呼びだすと、それ以降の操作は「ジョグダイヤル」ひとつだけを使ってきわめてシンプルな操作だけでグイグイと先に進むことが出来たが、PEG-N600Cデフォルトの「BACKボタン」の長押しによるメニューやボタンの切替操作の場合、「BACKボタン」と「ジョグダイヤル」という2つのボタンを操作する必定がある以上に、かなり複雑な動きを指先に強要することになる。
 つまり、画面右上に登場するいわゆる「カテゴリメニュー」や「画面にあるボタン」が画面内に存在する場合は、「BACKボタン」の長押しによって選択されるのはそれらであり、この画面でいわゆる「メニュー操作」を選ぶためにはもう一度「BACKボタン」の長押しを行わなければならない。この、二度の長押しという操作は結構イラつく作業ではある。たかがメニューに長押し2回かよ、と思ってしまう。ひとつのボタンに2つの機能を与える場合に「長押し」というのは、そんなに悪くない選択肢ではあるが、それを続けざまに2度も使うというのはあまり懸命な選択肢とは言えない。おまけに左の親指に2つのボタン操作を要求するのは、あまり誰にでも勧められる方法とは言えない。以上の理由から、機長はこの「BACKボタン」の長押しによるメニューやボタンの切替操作よりは「PowerJOG」の利用をお奨めする。(ま、この辺は好みもたぶんに影響するはずだ。普段から1ボタンマウスに慣れているMacintoshユーザーと、2ボタンマウスに慣れているWindowsユーザーの違いぐらい、「慣れ」によってその答は違ってくるだろう)
 
 ただ、「環境設定」にあるパネル(ジョグ)についている「追加メニュー」についてはなかなか好感触を持っている。(実は機長はこの機能の存在に今回初めて気づいた!遅すぎるって!)これは「ジョグダイヤル」を使いこなすかどうか以前に、全アプリケーションのメニュー内にいくつかの選択肢の中から好きな項目を使い出来る機能で、「電源オフ」「アプリケーション」「キーボード」「電卓」「検索」「フロントライト」「明るさ」…という7つの機能のうちから最大3つを選べる。ちょっとだけ「DAL」(あ、これも山田達司さんの作品だ!)にも似ているというか、いろんなアプリケーション上からこれらの機能をメニュー選択で選べるというのは、なかなかいいアイデアだ。プラグインで、もっといろいろ選べたら面白いのに、とも思うが、それじゃ、本当に「DAL」になっちゃうかも。(正確には、ちょっと違うけど…)

【予定表】

 これはもう、先に謝っておいた方がいいかもしれない。「iPAL1402 -100の魅力。」で機長は、「「予定表で色文字表示が可能に」がちょっと気になる。機長はこれがやりたいためにDatebk3をいち早くDatebk4にアップさせた経緯がある」と書いた。これは、文脈通り、「予定表で色文字表示が可能に」という一文をDatebk4のようにテキストに色をつけられる機能だと解釈したのだが、実際にPEG-N600Cのそれを開いてみてもそれらしい機能が見つからない。
 
 ← これがDatebk4の色つきテキスト
 
 そのかわりに見つかったのがコレ!

  

 わかった?…そう、「予定表で色文字表示が可能に」とは、どうやら「土曜」「日曜」の色つきらしいのだ。う〜ん。これはこれで視認性としてとっても便利だけど、どうせなら、普通のテキストまで色つきにしてくれても良かったのに〜!すまない。
 
【ATOK】

 これが意外と進化してくれている!最新バージョンのATOK Pocket for Palm!
 


 ご覧のように、ちょびっと文字を入力した時点で、過去の履歴からそれにふさわしい単語を選び出してきてくれるのだ。一時言われたように増井俊之さん「POBox」のようなAIぶりはなかったかれど、これはこれで便利かも。ちなみに、もうちょっと詳しめに説明すると、上の画像のように「機長」「金閣寺」「きっと」と3種類の単語を覚えさせた上で、もう一度「機長」と書こうとすると、「k」を入れた段階で新登場の四角いボックスに「金閣寺」が表示され、ボックス内の▼マークを押すと、そこからメニューが開いて「きっと/金閣寺/機長」の順番で表示される。つまり履歴の逆登りだ。で、続いて「i」を入力して「ki(き)まで来てもやはり同じ状況。次に「c」(kichoの3文字目)を入力した瞬間にボックス内に「機長」が表示される。この状態では▼マークからメニューを開いても、その他には何も出てこない。ただし、「c」の替わりに「t」(kityouの3文字目)を入力した時には「きっと/機長」の二つが表示される。そういうシステムだ。(たぶん!)わかった〜?
 
 長い文章はもちろん、予定表にいつも書いてるような短いテキスト(「会議」とか「出張」など)を入力するような時には、モバイルらしい強力な武器となってくれそうだ。
 
【WebClipping】

あ、OSがPalmOS 4.0になったんで、「環境設定」内にこのパネルが入っている。でもまだ、未試用。早く試したい。



 続くかな?

iPAL1439 N600の話(4)いきなりまとめ
  Date: 2001-08-01 (Wed)

 ひょんなことから、人様より早くN600を入手できたもので、(1)〜(3)と書いてきた「N600の話」シリーズだが、残りの話題(とくに「MS Export/MS Import」の話、とか)とか書こうと思ってたら、すでに下記のような優秀なレビューが出たので、断念する。



■Palm OS 4.0搭載のCLIE〜PEG-N600C(ZDNet/PalmOS)

■ハマダのCLIEな日々 #10 PalmDesktop 2.6.2とPEG-N600C(ZDNet/PalmOS)

 とくに後者の記事は、「MacPeople」誌の宣伝にもなっている。感謝だ!

【最後に…】

 上の濱田さんの記事にも書いてあるように、N600では、デフォルトでMacとの基本的な連携ができる(SONYがCLIEのために用意してくれている数々のソフトウェアは未対応のままだけど…)のは、とっても嬉しい。ただ、機長のようにすでに「CLINGO」を持っているいる人間にとってはそれほどの意味はない。

 そして、N600最大の売りである「ハイレゾ&16bitカラー液晶」についてだが、前にも書いたように、コイツは本当に凄い。信じられないぐらいに美しいカラー画像を表示してくれる!でも、機長には今のところ、とくに必要がない。そりゃあ、将来はわからない。これに対応した素晴らしいゲームが出るとか、そーゆーことがあれば別だが、今のところ機長は、「ハイレゾ&16bitカラー液晶」には感動こそすれ是非使いたいとは思わない。

 それに、N700にはあってN600にはない「音楽」という機能が、今のところ機長の胸に引っ掛かっている。「ハイレゾ&16bitカラー液晶」は「ハイレゾ&256色カラー」で全然我慢できるのだが、「音楽が聴ける」のを「無音」で我慢することは出来ない。もちろん、N600だってシステムレベルの音は出るのだが、N700で覚えてしまった音楽再生機能だけは、一度癖になってしまうと手放せない。

 機長の場合、普段は携帯電話とPalmOSデバイスの2つを持ち歩くのが、最小モバイル環境だが、ここにウォークマンとかMP3プレイヤーを追加する勇気はない。やっぱり「モバイル機器は1個が理想、2個が限界」だ。そう、それは人間の手のひらの数に一致する。というわけで、今のところ機長は、いくつかのハンディキャップも持ちながら、やっぱりN600よりもN700を自分は常用するだろうと思っている。



 ただし、これから初めてCLIEを買うって人にN600は超お薦めだ!Palm純正のm505とともに、どっちを買うべきか、死ぬほど悩むがいい!

 

iPAL1440 BBSヘッドライン01/08/02
  Date: 2001-08-02 (Thu)



■素顔・拝見 投稿者:ASYM  投稿日: 7月31日(火)19時54分56秒

 …バレちゃったらしょうがない。最新の小顔というよりは、やや大顔めのDSC-F55DX似です。
 
■PalmでIMAP4 投稿者:参謀  投稿日: 7月31日(火)23時31分07秒

 …「ラベクリ」ね?…「ムラクリ」よりは無理がないかも。それに、ちょっとだけなんだけど、「シャベクリ」に似てる。でも、マジでそのうち「HotSyncが3日以上されていません!ハードリセットになったらどうするんですか?しっかりして!」なんて喋りだす「シャベクリ」が出ないとも限らない。おまけに地図ソフトとGPSが連携して「次の角で右に曲がって下さい。右に曲がって下さい。向かって右に見えますのはメモ帳のボタンです。…そんなもんわかっとるわい!」とか、関西ノリの「シャベクリ西日本篇」までリリースされるかも。…いえ、「かも」とかなんとかって前にナイです、それは。
 
【注意】上のiPAL-BBSのリンクを開いたのに該当記事が見つからない!…という場合は、下の方にある「次のページ」ボタンをクリックだ!

※おかげさまで、iPAL-NEXTが96万アクセス達成!大台まで残すところ4万アクセス!…なんだろう?ほんとうにいつも読んでくれている皆さん、かたじけない!

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