Pilot Air Line
PAL022便
幕張の神様と最終戦争と
博士からの手紙








Pilotworld EXPO 98






「Pilotworld EXPO 98」というタイトルだが、そんなもんあるわけない。
先日まで千葉県は幕張メッセというところで「Macworld EXPO 98」という、
全国のMacintoshユーザのお祭りが行われていた。

で、Mac歴5年強の機長は、
生まれて初めてそのMacintoshユーザのお祭りに行ってきた。
ただし今回は、Macintoshファンとして、
というよりもPilotファンとして、どうしても見ておきたかった、
というのが正直なところだった。

ただし、時間がないので自宅からの往復時間
(幕張って東京都内からだと遠いのよ、まったく!)を
差し引くと3時間もいられれば御の字という条件で。
でも、3時間もあればまあ一通りは回れるだろう。
そんな甘い推測は幕張に到着する前に吹き飛んでしまった。

中央線で新宿駅から東京駅に向かって、
そこからJR京葉線に乗り換える。
ここまでは順調だった。

ただし、機長は寝不足だったので、
京葉線に乗った途端に居眠りを始めた。
しかも機長が乗った電車は
幕張(の地元駅である海浜幕張駅)に向かう電車ではなかった。
目が覚めた時、機長は浦和近郊にいた。
幕張は千葉県だが、浦和は埼玉だ。
浦和レッズの応援に来た訳じゃなし、いったい何やってんだ、俺?!
千葉方面の地理にすこぶる暗い機長は、
京葉線の電車が途中から埼玉に向かうなんてことは知らなかった。
というわけで、いきなり幕張に着く前にここで1時間以上のロスをした。



でも、なんとかその後の電車の乗り継ぎだけは良かったので、
予定の約1時間遅れで幕張駅に到着。
さあ、メッセに向かうぞ、と思ったがメッセがどこだかわからない。
案内板を見ると本館みたいなのと別館みたいなのとふたつある。
どっちだ?!・・・と迷うくらいに人通りが少ない。
でも、多少人の流れができていたので、それに着いていってみる。
「2000円が1500円だよ」と連呼してる革ジャンのオジサンたち
(いるんだね、こんなところにも!)がいたので、少し安心する。
このオジサン達がいなければパッと見、
どこに「Macintosh」とか書いてないんで、かなり不安になった。

でも、メッセの前まで来ると、
別のコースから来たお客さんと合流して、
かなり賑やかな雰囲気になってきた。

「Mac」の文字もチラホラ見えてきて、ずいぶん安心してきた。
で、玄関まで来た。
「登録制の入場券」という意味不明のしきたりに戸惑いながらも、
まあこれもDM用なんだろうな、と思いつつ場内に入った。
驚いた。館内にブース、ブース、ブース!
こういうイベントって機長は初めてだったので驚く。
中に入ると、さすがにものすごい数の人がいる。
ネット情報によると、これでも例年に比べると「いまいち」の人出らしい。

入った入り口が、実は今回の目標だった
Pilot世界の長崎出島こと「IKESHOP」のブースのちょうど真反対だったので、
グルッと場内を一周しながらIKESHOPに向かうことにする。
NIFTY ServeのブースでNiftyManagerの最新版CD-ROMを貰って、
奥に向かうとMacintoshのブースがあった。
そこのステージではちょうど
定時スタートのイベントが始まろうというところだった。
亜細亜のインテリ青年みたいな白いTシャツのお兄さんと、
NHKの教育テレビが似合いそうなやっぱり白いTシャツのお姉さんが
ステージの両端でDJよろしく、
軽快な音楽に合わせてリズムをとってるのだけれど、
あんまりそういう音に乗るのが苦手な方達らしく、
ちょっと間抜けに見える。照れもちょっぴり。



で、とうとうイベントが始まった。
お前は赤坂泰彦か!とツッコミ入れたくなるような
ベタベタの定番DJ風トークで亜細亜のインテリ青年が
「Think Different」のCMを紹介する。
そして、TVでまあまあおなじみのMacintoshのモノクロCMが、
後方の巨大モニタに映し出される。
アインシュタインとか世界の偉人たちが次々登場してきて
最後に誰だか不明の女の子(あんまり可愛くない)が登場する、あれだ。

続いて、NHK教育番組風お姉さんが
巨大モニタに映し出される
「Macintoshのシェアを示す数々の円グラフ」を使って、
これでもか!これでもか!とMacintoshのシェアの高さを強調する。
8つぐらいのジャンルについて。
すべての「%」に「なんと!」という感嘆符がついていたが、
もちろんここで扱われるシェアの母集団は
「クリエーター関連」とか「お医者さん」とか「学校の先生」とか、
いわゆるMacintoshシンパの梁山泊ばかり。
(航空機関係者だけちょっと意外だったけれど・・・)
これだけで「なんと!」ってのはちょっと無理あるぞ。
と、さすがにMacintoshファンの機長も思う。

続いて、今回のEXPOの目玉、
「G3」の紹介が始まった!
Macintoshファン以外の人は果たし知っているんだろうか?
「G3」というのはMacintoshが発売したばかりの
最新ラインナップに使われているプロセッサの名前で、
同時にこの新シリーズの名前でもある。
とにかくべらぼうに速くて、
Macintoshにしては異常に廉価だったりする、
Macintosh起死回生の新シリーズである。
当然今回のEXPOの目玉でもある。
でもって、
こういう時のもっとも効果的なプレゼンテーションが始まった。

つまり「G3」PowerBookと「ペンティアム」NoteBookのスピード対決。
こりゃわかりやすい。
テーマはDirectorで作った「QuickTime素材」の再生。
2台同時に再生ボタンを押してどっちが先に終わるか?!を競うという、
とってもわかりやすくて効果的なプレゼンだ。
だが、勝負は目に見えていた。
Macintoshが誇る史上最速「G3」PowerBookが圧倒的なスピードで
「ペンティアム」の最新NoteBookを置き去りにしていく。
そりゃそうだ!世界最速の「G3」なんだから!
と思った瞬間に、なぜか「ペンティアム」がスピードアップして
「G3」に追いついた。
そして見る見るうちにとうとう追い越してしまった。
まるで暴走機関車のように「ペンティアム」マシンが
QuickTime素材を再生していく。
あらら・・・。
「見なかったことにしてください」
とNHK教育番組風お姉さんがアドリブを飛ばす。
笑えなかったけど、まだここまではいい。
次にお姉さんはこう言った。
「今すぐ、設定変えてやり直しますから」
・・・おいおい!設定変えるって、なんの設定変えるんだよ?!
・・・と思ってたら、二度目に設定を変えた実験では、
見事に「G3」が「ペンティアム」に圧勝した。
そりゃ設定変えたんだから、とツッコミだかったが、
そんな雰囲気ではなかった。



と、ここまで書くと、
Macintosh以外のユーザは「やっぱりMacintoshってダメなの?」
と思うかもしれないが、決してそんなことはない。
機長も会場に置いてあったいくつかのG3マシンを試してみたが、
「G3」はとてつもなく速い!凄いマシンだ。
さっきのペンティアム大逆転の原因はたぶん、
ただプレゼンの演出がまずかっただけの話。
というか、こういうのってコンピュータ関係のイベントでは
よくある話だとは聞かされたことがある。

「Macintosh」のブースの隣には幽霊会社のブースがあった。
もとい、今月一杯は生きている「クラリス社」のブースがあった。
「クラリス」の重役さん達がパネルディスカッションをしていて、
背後のモニタにその人たちの肩書きが書いてあったが、
来月もあの肩書き通りの人って何人ぐらいいるんだろう?
とか余計な心配をしてしまった。
別に、会社が倒産するとか、そういうことではなく、
Apple社の再建計画の一環として、
来月から「クラリス」は「ファイルメーカー」という社名になって、
同ソフトの専門会社になるという、それだけのことなんだが、
なんかタイミングが悪い。
やっぱりというか、
ほとんどヤケ気味に「クラリスソフトのデモCD」を配っていた。
そのパッケージに書かれていた
「1998 SPRING」という文字がちょっと寂しい。
希少価値はあるかもしれないが、
同ROMのパッケージには、
クラリスワークスやクラリスインパクト、
ファイルメーカーPro、クラリスホームページ、
クラリスメール、クラリスドロー、
クラリスオーガナイザー、マックライト・・・と、
Macintoshファンにはおなじみのクラリス社製品が並んでいる。
一家離散の前の最後の集合写真みたいで、やっぱりちょっと寂しい。



今回の初EXPOで機長が学んだことの一つは、
その前で大量の人間がアンケートに答えているブースは、
だいたい「フォント関係」らしいってこと。
なぜか大手「フォント」メーカーは、
どこもアンケートに答えればフォントCD-ROMをプレゼント
というのを決まりのように守っていた。
機長もそのうちの一つでアンケートに答えた。

あと、AOLのブースでは、
Macintosh版のAOL最新版CD-ROMも貰った。
そして、機長がもっとも興味をもってるHTMLエディタ
「GoLive Cyber Studio」の発売元である「SOFTWARE Too」のブースでは
デモを見てきた。なかなか素敵なソフトだ。
すっごく欲しくなったが、
それでも4万円という値段(定価より8000円近く安い!)には
結局尻込みしてしまった。
まだまだVisual Pageで頑張るぞ!

そういえば、こうして会場を回りながら、
機長のポケットのPalm Pilotには、
ほし@えすあーるえーさん作の賞味期限一日ソフト
「expo1998」が入っていた。
これは、今回のMacEXPO98の場内ブースMAPだ。
地図のブースをタップするとブース名が表示されるだけの
シンプルなソフトだが、わりかと重宝した。
さきほど賞味期限一日ソフトと書いたのは、
リリースがイベント最終日の前夜だったから。
来年以降はもっとナイスタイミングでの登場をお願いしたい。
あと、名前から場所への検索機能も是非欲しいところだ!



だが、MaxEXPO以外でも、
日本のPilot界では「こさぴーの秋葉マップ97」と
古くからある「RailMap(Ver.0.1) 鉄道マップ(東京地下鉄版)」以外に、
マップ系ソフトやデータが存在しない。
乗り換え駅地図付東京地下鉄マップとか、
東京以外の地下鉄マップとか、ラーメン屋マップとか、
まだまだ鉱脈は眠っていそうだ。
地図ものはバージョンアップが大変かもしれないが。

そんなこんなをうだうだと考えながら歩いているうちに、
会場の一番端っこまで来た。
そこにはオレンジ地に大きく黒字のロゴが踊る
思いっきり大きな看板つきのブースがあった。
熱帯魚を売っているビルの工事現場
(某アミューズメント系ソフト会社です)の隣りにある、
日本Pilot界の聖地であり長崎出島こと「IKESHOP」のブース。



絶え間なく賑わっているブース全体のおよそ1/6がPilot関連。
普段のイケショップにあるおもだったPilot商品が置いてある。
そして、目玉商品として
「J-OS Pro 2.0」のEXPO先行発売版である「バージョンアップ版」
(旧パッケージにラベルプリンタのシールを貼っただけ)や、
Palm PilotのHotSyncスロットに差し込むだけで
アラームをランプ表示してくれるTale Light(たぶん?)などが置いてある。
もちろんどれもEXPO価格である。
機長が注目していた「YAMADA ROM」
(神様のソフトがいっぱい詰まったCD-ROM)は、
まだ発売してなくて「予約受け付け中」だった。
ものすごく期待してたんだけどな。
たぶんこの「予約受け付け中」って、予約しないと買えないよ、
って意味じゃなく、EXPOには間に合わなかったけど、
宣伝はしときたいからポスター貼っていちおう「先行予約」
って書いておきますね、って意味だと勝手に了解した機長は、
これの予約はとくにしなかったが、このROM絶対に欲しい!

←現場で見たポスター

誰もが知ってる神様の作品
(J-DOCとかDatebook+の登録済み版が入ってるらしい)だけなら、
まあ記念に一枚ってところだけど、
神様の新作だという以下の2作品が入ってるらしい。

「Pyrol Hack」
HotSyncのピロリー音を編集できるHackらしい。
ってことはチャルメラ風HotSync音とか
暴走族ゴッドファーザー愛のテーマ風HotSync音とかに
改良できるってことなんだろうか?

「Add Tan」
J-OSのユーザ辞書への登録が出来るDAモジュールだそうです。
ってことは、いわゆる日本語入力システムかんかにある
辞書登録のダイアログがどこからでも呼びだせる!
つまり、いちいちMemoPadを呼びだす必要がないってことだろうか?
もしそうだったらめちゃくちゃ欲しい!
ところで「Tan」ってもしかして「単語」のタン?

どっちも欲しい!
それにしてもポスターになっていた
神様のポップな肖像画
(たぶんCD-ROMのパッケージもそうなるんだろうな)と、
タイトルの「YAMADA ROM」はいいセンスしてると思う。

神様自身は


私はいやだったんですが、
イケの店長さんの強い押しでそういう名前になって
しまいました。おまけにジャケットの裏には
私のイラストまでついてるんですよ。
もう恥ずかしくて仕方ありません。



・・・と奥ゆかしくも照れていらっしゃるようだ。

でも、タイトルは「YAMADA ROM」で正解だった。
もしも「ROM YAMADA」だったら、
なんかどっかの別のオバチャンの作品に見えてしまうのが、
ちょっとおかしいが。
わからない人は声に出して発音してみよう。
それでもわからない人は・・・そこまで責任は持てない。


なお、この「IKESHOP」で機長が何を買ったのかというと、
Tale Lightは値段なんかもお手頃だったし、
あと9800円まで値段が下がっていたPalm Pilotの革ジャンについては、
かなり悩んだけど今回は遠慮した。
で、その替わりといっちゃなんだが、
実は機長は「J-OS Pro 2.0バージョンアップ版」を買った。
え、なんでまた?ネットで無料アップデートも出来てるのに?!

・・・実はこれを買ったのは自分のためではない。
最近のことだけど、たまたま仕事のお手伝いをしてもらった
シカゴ在住の日本人青年から


ずっとJ-OS 1.9を使っていたが、
(私のHPに騙されて)やっぱりProが欲しくなった。
出来れば2.0が欲しい!で、なんとか手に入らないか?
販売元(IKESHOP)がオンライン販売をしてないために、
ネット上でそれを手に入れる方法がないんです



という内容のメールを貰った。

で、こいつを買ってこれから送る訳だけど、
IKESHOPさん、どうでしょう?
HPから海外向けのオンライン販売もやってみるってのは?
というのも、このシカゴ在住の日本人青年も言っていたけど、
アメリカでのPilot普及率は異常に高い。
ってことはアメリカで働いてる日本人も
Pilotを使っている比率は非常に高いはず。
そんな彼らは最新のJ-OS Proを欲しがってるんじゃないかと?
もっとも機長は正確な統計をとった訳じゃないので、
それがどれくらいのビジネスになって、
効率的にいいのか悪いのかは不明だけど。
だから、もしもこの提案が採用されて
その結果IKESHOPさんが負債を抱えた場合、
機長はこのページを削除してなんにも知らないフリをするので、
それは覚悟しておいて下さい。
(ちなみに、データを見るとうちの「パイロット航空」の読者のうち、
5%強はアメリカ地域からのアクセスらしい)


さて、見学もすんだ。買い物も終わった。さあ、残る仕事は、あとひとつ。

機長はこのEXPO前に、とある筋から情報を得ていた。


EXPO最終日に神様がやってくるらしい。
神様はIKESHOP周辺にいるらしい。



・・・という情報。

実は今回、わざわざ幕張くんだりまでやってきた最大の理由は
これにあったと言ったら言い過ぎだが、
機長はけっこう楽しみにしていた。

が、ここですでに機長にはすでに誤算があった。
機長の想像していたIKESHOPブースはこんな感じだった。




が、実際はこんな感じだった。



買い物をする人と、
覗き見をする人と、
出口近くということでただの通行人もいて、
てんやわんやの大騒ぎ、
とても神様を見つけることなどできない。

それでもいちおう捜してはみたが、見つかるわきゃない。
気がついたら、この会場に入ってから2時間が過ぎていた。
もうダメだ!タイムリミットが来て、機長は幕張メッセを後にした。

結局、神様には会えなかった。残念。次回を待とう。
いちおう、今回機長は、神様に会ったら
PowerPC陣営に負けないように、
神様の眼鏡めがけてパイをぶつけてやろうと思って、
手のひらサイズのクリームパイを用意していたのだが・・・。
もちろんウソだが。
あ、そういえば、IKESHOPに展示してあるとの情報が入っていた
「携帯電話用モデム」ってどこにあったのか?
見逃してしまった・・・。

最後に、いつも元気なMacintosh関連の情報を教えてもらっている
「Macお宝鑑定団」で、今回のEXPOに関して書かれた
なかなか素敵な文章を見つけた。
Macファンなら是非目を通しておいて欲しい。
(「1998/2/23」の日付に書いてある)






最終戦争の真相は?



ところで、
「最終戦争の結末?」で触れた「日本語版Palm Pilot」問題について。
かなり機長のもとでも情報は交錯したままだ。
少なくとも確認されている情報を総合すると、

1

 
 この春に噂されていた3ComJapanの
 日本語版Palm Pilot発売という話は
 どうやらデマだったらしい。

2


 神様×IKESHOPのJ-OS Proが
 Palm Pilotに標準搭載されるという噂も、
 どうやらデマの一種だったらしい。

3


 3ComJapan とIKESHOP連合の関係は良好らしい。
 (3ComJapan がIKESHOPを
 強力バックアップしている?)

4


 J-OS Pro の標準搭載がなくなって
 神様はちょっと残念だったらしい。


・・・こんなところだ。
結果としては、機長もデマのお先棒を担いだようなので、
申し訳なく思っている。



ただ、機長は思う。現状は上記の通りだが、
3ComJapan がいったん日本語版の開発を考えたのは
真実だったのでは、とも思う。
3Com本社がアジア戦略を普通に考えていればこれは当然の方針だ。
だが、何らかの理由で、この春に結果を出すことは出来なかった。
そうなった時、J-OS Proを標準搭載したPalm Pilotを
発売するというのはまあまあベターな選択肢だったが、
ユーザサポート体制(それによるコスト)まで考えた時に
それを放棄した。
とくにこの春に本社から発売される新型Palm Pilotとの関連で、
時期尚早と考えた。
・・・なんてストーリーはどうだろうか?

または3Com本社のアジア責任者が、
「多くのリスクを背負った上で日本語版リリース
(J-OS Pro搭載の可能性も含む)をしてまで、
日本で圧倒的なシェアを誇るシャープ社の製品群と対決する」
というハイリスクな戦略を採用しなかった。
・・・というストーリーもちょっとリアルな感じがする。






SCOOP!の反響



ところで、
昨日掲載したばかりの「パイロット航空就航記念〜SCOOP!」は
大変な反響を呼んだようだ。
機長のメールポストにもたくさんの感想が届いた。

中でも感動的だったのが、以下のメール。


日本の友人からあなたのウェブサイトで
私の著書が紹介されたことを知りました。
残念ながら私のExplorer では、
あなたのページの中のテキストは、
まさにエジプト古代文字のようにしか
見ることが出来ませんでしたが、
私にとって栄光であるところの画像だけは
見ることが出来ました。

長らく専門学会から
冷たい視線を浴びてきた私の学説に、
大いなる光を当ててくれたことを心より感謝します。

私はあなたの母国である日本をまだ知りません。
Nagan(機長註=長野のことと思われる)のことを
新聞で知り、
穏やかな性格を持つ民族の国であると
認識しているのみです。
一度訪れてみたいと思っています。
もしも余分な時間があるなら、
あなたにエジプトに来て、
さらに私の研究所に来ることをお薦めします。
偉大なる王アショタII世の墓に代表される
多くの遺跡たちがあなたを
必ず知的に興奮させるはずです。

そして最後に、
あなたのページを恒常的に
読んでくれている読者の皆さんにも
感謝の言葉を、
あなたから届けてくれることを希望します。

知は永遠である。

Sir James Bradson



なんと!
「PALMAPILOの謎」の著者本人からのメール(機長訳)である。


エジプトに招待してくれるのは嬉しいが、
最近は物騒だと聞くので、遠慮しておく。
いつかナイル川に平和が戻った尋ねてみたいと思う。

他にもたくさんの感想メールをいただいたことを、
ここで感謝します。
ブラッドソン博士の分まで。

じゃ。





1998年2月25日



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