その他の詩人たち


written by アンジェリーナ


ヒゲ



あの人の腕に包まれて
まきばの小屋で眠りたい
夜明けの空に月が白くて
ミルク色した霧もセクシー



そんな夜明けのまきばの小屋で
私を抱き締める、あの人の二の腕
牧場育ちの荒くれ男
だけど心はとってもナイーブ



あの人と一緒なら
干し草だってふかふかベッド
熱すぎるカフェオレを飲みながら
あの人は私を抱き締める



そんな私の上気した頬(ほほ)に
突きささるのは何? それはヒゲ
あの人のヒゲ、ちくちく
私の頬(ほほ)をさす、あの人のちくちくヒゲ



ああ、たまらない、ちくちく ちくちく
あの人のちくちくヒゲ、たまらなくセクシー
もしも願いが叶うなら
私はなりたい、あの人のヒゲに




アンジェリーナさん
♀・高校生(東京都)

中学校時代、文芸コンクール用に書いた作品だそうです。

comment
「生まれて初めて書いた作品、しかも応募したコンクールでは落選した作品でした。こんな形で陽の目を見るなんて思いも寄りませんでした」


選者のコメント

なんだろう、これは?「月刊プレイボーイ」とかに出てくる世界?「牧童頭」とか出てくるような?

それにしてもアンジェリーナさんの、このヒゲに対するこだわりはわからない。

しかも不思議なのは、ヒゲのチクチクがたまらないと言ってるくせに、最終的にはヒゲになりたいと言っていること。

ポエムの世界に論理も何もないとは思うけどヒゲになったらヒゲのチクチクは感じられないのでは?・・・と心配になってしまう。

でも、中学生でこんな世界に憧れているアンジェリーナさんていったい・・・?

文芸コンクールの審査員の方もたぶんぶったまげたと思うよ、初めてこれを読んだ時は。