Pilot Air Line
PAL030便
祝!Palm III
〜運命の子の誕生〜






静かな祭り






発表とかリリースの興奮は、
その直前において頂点に達し、
その当日は意外と醒めた気分になるものだ。
(A.C.ミラン)


今回のリリース劇もまた、70%はそんな気分だったりする。
リリース情報のほとんどが最後の週末に洩れ出していたので、
発表当日には、
意外と新しい情報は少なかったりしたのも事実だ。

その意味では、Palm Computing社のサイト
新しく開いてくれたことは嬉しい情報のひとつだった。
その出来たてのサイトの匂いを嗅いで、
機長は少し幸せな気分に浸れた。



機長はまだ同サイトのすべてを確認したわけではないが、
どうやら前情報はほとんど正しかったらしい。
新たにわかったことは、販売システムとか特別サービス、
そしてこれみよがしに貼られていた「Available in May」のGIFシールと、
配色は素敵だけど果たして本体のカラーにマッチするのかどうかが
少し心配なカバーとスタイラスがセットになったカラーパックぐらい。

たぶん、実際に自分で手にするまでは
次の興奮はやって来ないのかもしれない。
この辺がネット上でその場でダウンロードできる
ソフトのリリースとの違いかもしれない。

でも、お祭りには参加できた。

それに、新型の発表前には必ず会社の母体が変わる
(Palm Computing〜US Robottics〜3Com)という
Pilotシリーズの呪われたジンクスだけは免れたようで、
まずはメデタシメデタシってところだ。




運命の子





機長がずっと問題にしてきた名称問題は結局、
「Palm III」という予想通りの結論に落ち着いた。
結局、かねてから懸念されていたように
Palm PC問題が尾を引いてしまったようだ。
これから迫り来るMicrosoft社のPalm PC包囲網と戦うためには
これもやむなしってところなんだろう。
誰かが書いていたように、
「今まさに彼らはPalmというブランドに固執せざるをえない」
というのは真実だろう。

そういう意味で、このPalm IIIには生まれながらにして、
これまでのPILOTやPalm Pilotが託されていた使命とは
別の使命が託されている。

ぶっちゃけた話、開拓者であったPILOTやPalm Pilotは
未開の荒野をひたすら進むだけで良かった。
もちろんそれだって大変なことで、
そんな大変な荒野を70%近くも開拓した
先々代PILOTや先代Palm Pilotは偉大だった。

ところが、今度の三代目に与えられた使命は違う。
彼の主要な目的はただひとつ、迫り来る敵を倒すこと!
しかも、迫り来る敵は、
名前も機能も自分によく似たマシン(Palm PCマシン)である。
これはちょうど、ゴジラにとってのメカゴジラみたいなもので、
自分に似ているだけにかなりの強敵だ。

そういう意味で、赤外線ポートの内蔵は
非常に意味のある兵器になるかもしれない。
ちょうど怪獣や宇宙人にとってのビーム光線のように。
なぜなら、Palm PCグループが普及する前に
赤外線ポートつきのPalm IIIを普及させてしてしまえば、
間違えてPalm PCマシンを買ってしまった人間は、
少なくともPalm IIIグループから仲間外れにされてしまう。

でも、Palm PCの母体はなんと言っても、
現在のPalm Pilot以上シェアを持っていたウェブブラウザ企業を
地の底に叩き落とした会社だから安心は出来ない。

「Pilot」を捨てて「Palm」を名乗った彼は
戦い続けるという宿命を背負った運命の子だ。
そんな、運命の子に幸あれ!

(もちろんPalm IIIは戦場=市場だけでなく、
法廷でも戦うことになるだろう)


祝!Palm III誕生記念

【注意】真上のリンクをclickすると見ることが出来る。
でも、とても重いのでそれなりの覚悟だけは必要だ。





今後の名称問題





今後の名称問題

相変わらず機長は、名称問題にこだわっている。
こだわってる機長自身の名称すら危ないだけに。
(だって、「機長」だから様になるが、
「手の平クン」とか「椰子の実クン」じゃ間抜けだもん)

ただ、このページのタイトルは、
当面「パイロット航空」で行く意見が、
今朝の重役会議で賛成多数により了承された。
一部「パーム航空」や「手のひら航空」に変えるべきである!
とい強行意見も出たが、機長権限でつっぱねた。

今後もPilotWorldでは、名称問題は尾を引きそうだ。
とくに注目しているのは「Piloteer」、どうするんだろう?
もともと、PilotWorldで「Pilotを持つ者」とか「Pilot人」を意味する
「Piloteer」はなかなか味わいの深い言葉である。
これが「Palmer」とかになったら、ちょっとぞっとする。
なんか七色の日傘さしてゴルフ場を歩いてそうだ。

なお、「パイロット航空」の名称問題に関する公式見解はこうだ。


【Pilot名称問題に関する「パイロット航空」の公式見解】

確かに
新機種の名称は「Palm III」である。
だが、その精神の中には
確固たる「Pilot魂」が宿っているので、
「Palm III」のことを「Pilot」と呼ぶのは
あながち間違ってはいない。

これはちょうど、
「東京生まれの人間」をあくまで「江戸っ子」と呼び、
「福岡市生まれの人間」を「博多っ子」と呼び、
「東京都台東区千束」がたとえ地名は変っても
いまだに「吉原」と呼ばれているのと同じだ。
たぶん。

ほんとに?

by 機長




【機長のホッと一息】

さ、これでPalm III騒動にひと段落ついてくれれば、
前に予告したまんまの「Datebk3 1.5」のリポートにかかれる。

1998年3月10日


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