Pilot Air Line
PAL012便
SuperでHardな奴らの日本上陸

98/1/19速報 追加版


 
フラッシュメモリに
餅を焼き込んでみる


最近、Pilotの周辺にいろんな動きがあって賑やかだ。
機長はとても嬉しい。

今回は、そんないくつかの話題について。

最初はちょっと不機嫌なニュースから。
ここんとこ、SuperPilot IIがPilot Pro Shopさんでも正式に発売になり、
日本でもリアリティのある話題になってきた。



なんたって標準RAMが3MBあって、
おまけにフラッシュメモリとか言う
眩しそうな名前のROMまで2MBついてくる。
そのうちの1MBはとくに、
自分で好きなソフトやデータを焼き込めるってんだから、
過食症のPilotを持ってるユーザには
笑いの止まらないニュースだ。
正確にはROMじゃないんだろうけど、
わかりやすく言うと、書換可能なROM(Read Only Memory)が
1MBついてくるわけだ!



ただ、噂によるとすべてのデータが
焼き込めるわけじゃないらしい。
日本人ユーザなら真っ先にこのROMもどきに
焼き込みたいと願うはずの
ソフトベスト1とも思えるJ-OS Proやその辞書、
elisaフォントが焼き込めないそうだ。
なんで?って、たぶん作ったのが外人さんだからだろうけど、
なんとかならないもんだろうか?って、
ここまでの機長は半分ニヤけた表情で愚痴をこぼしてる訳だが、
実はこれ、お芝居をしている。
ほんとはニヤけてる場合じゃない。
この夢のマシン SuperPilot IIがそのフラッシュメモリに
J-OS Proを焼き込めるかどうか以前に、
この SuperPilot II、実はそのフラッシュメモリに
データを焼き込める権利を持っているのはWindowsユーザだけなんだそうだ。



つまり、Macユーザは蚊帳の外。
だからMacユーザにとってSuperPilot IIは、
使えない余分のメモリを1MBも積んだ、
4MBのPalm Pilotでしかない。



じゃあなんだ、さっきこぼした愚痴すら「絵に描いた餅」か?
ま、この場合、「ROMに焼き込んだ餅」と言った方が正確かもしれない。
意味は同じ「食べられない」だから、どっちでも同じといえば同じだが。

日本での発売を開始したPilot Pro ShopにあるSuperPilotに関するページ
FAQには下記のような記述がある。



MACはサポートするつもりですか?


TRGではすべてWINTELタイプです。
アンティークのコレクタだと
からかうことはありますが、
MACを使うことはありません。
まじめな話、現時点ではMACバージョンを
開発するコストに見合うだけの需要はありません。
最新の調査では、WintelのPalmPilotユーザの人数は
Macユーザの10倍にのぼります。
今後も調査は続けますが、
現時点では採算が合いません。



今さら、MacだWindowsだと論争を繰り返してもしょうがない。
Pilot関連のお仕事の皆さんだって今晩の晩飯のためには
合理化とか経済効率なんて言葉も必要だろうから、
世評ではWindows×Pilotユーザの1/10しかいないという
Mac×Pilotユーザは、声を大にして
Mac×Pilotユーザの優位性(社会的影響力が大きいよ、とか)
訴えていくしかない。

でないと・・・機長もいつかPilotのためだけに
Windowsに転んでしまうかもしれない。
ま、そこまではしないとしても、
そろそろSoftWindowsでも買うかな、
とか考え始めている自分が怖い。



そう言えば、よくPilot関連のMLなんかを読んでると、
WindowsとMacの両環境を持ってる人は、
まるで申し合わせたようにこう言う。
Windowsで一度でもHotSyncをやってしまうと、
その安定性&スピードともにMacには戻れない、と。
また、Windows版のPilot Desktopを使ってみて驚いた。
Mac版の操作感はリモコンテレビ全盛の時代に
ダイヤル式のチャンネルを切り替えてるようだ、と。
(そこまで言ってるかどうか知らないが、かなりひどいらしい)

3COMSさん、頼むよ。
日本のPilotの歴史を作ってきた人の割合を考えてみてよ。
生き神・山田様をはじめとして、圧倒的にMac派の人が多いはずだよ。
・・・なんてことを言ってると逆に、
唯一Macに負けているWindowsの開発環境が
改善されてしまうかもしれない。
それならまだいい。
もしもMicrosoftがPalmPCをMacに最適化しちゃってごらん?
どうする?
状況が複雑すぎてMac派はむちゃくちゃ悩むぞ、
って被害を被るのはこっちか・・・。




使い勝手までハードなカバー?

パイロット文化の来日と言えば、純正ハードカバーも話題だ。
これからどんどん日本国内でも手に入るようになるらしい。



写真だけ見るとカッコいいよね。
なんか子供の頃に見たSF映画の通信機みたいに見える。
(当時はPDAなんて概念がなかったので、
ああいうもんは全部通信機だと思ってた。
映画を作ってるほうもたぶん同じ次元だったと思うが・・・)
ところが、このハードカバー、見るのと使うのとでは大違いらしく、
手に入れた人は皆一様にこんな感想を漏らしている。

「めちゃくちゃカッコいい!でも、使いづらい」

ははは。そんなもん作るなよ!一昔前の女性用ブーツみたい。
アムロ婚約会見以降のは柔らか素材でかなり履きやすいそうだが、
ちょっと前までのは見た目はかっこいいけど、
脱いだり履いたりが異常に大変そうだった。
ブーツなら、出かける場所によって
他の靴に履き替えればいいからそれでもいいが、
Pilotの場合、それでいいのか?

Pilot関連のMLに生き神・山田様の、
このハードカバーに関する感想が出てたので、
勝手に引用する。神様の言葉なので心して聞くように。

1



見た目はかっこいい。さすが純正という感じ。

(by 生き神様)





神様がカッコいいって言うんだから、
これはもうカッコいいに決まってる。
カッコ悪いなんて言ったら罰が当たる、はずだ。

2



しっかりしている。かっちりと止まる。
装着すれば鞄の中に放り込んでも大丈夫そう。

(by 生き神様)





よし、神様がそう言うんだから、もしもこれを買ったら、
どんどん鞄の中に放り込もう。
慣れてきたらダンクとかにも挑戦しよう。

3



確かにダイヤルにはぶつかることがある。
削れるまでは行かなくても
調節がずれることはありそう。
 

(by 生き神様)





ダイヤルって、たぶん輝度調節のアレかな?
あれって、知らない間にいじっちゃうと焦るよね。
あ、画面が真っ黒!とか。
「削れるまでは行かなくても」って言葉に、
かなりの設計ミスを感じる。

4



付け外しは上、下からスライドしてやるのだが、
けっこう面倒くさい。
私はつい、無理矢理押しつけてしまうことがあります。

(by 生き神様)





「付け外し」が「けっこう面倒くさい」というのはかなりのガンだな。
機長はポリシーとして、
「PDAとは、西部劇のガンマンにとっての拳銃」だと思ってる。
てことはPDAのカバーはガンマンにとってはガンホルダーな訳で、
その「付け外し」が「けっこう面倒くさい」ということは、
敵のガンマンよりも拳銃を構える速度が遅れるということで、
神様ならそれでもいいかもしれないが、
凡人だと間違いなく射殺される。
そんな死を呼ぶハードカバーにはちょっと問題があるな。

5



カバーを前面に付けた状態ではHotSync可能だが、
後ろに付けたら不可

(by 生き神様)





てことはアレかい?HotSync中は覆面レスラー状態って訳?
HotSyncが不安定な機長の場合、
それでは困るな〜というのが正直な印象だ。
機長はポリシーとして、
「HotSyncとは、西部劇のガンマンにとっての食事中」だと思ってる。
てことは、このガンマン、
覆面をしながら飯を食ってるってことになる!
・・・このたとえ話はちょっと無理があるようなのでここでやめておく。

6



カバーを後ろに付けるときは
上からでも下からでも装着可能だが、
上からの時はペンを外しておかないと、
装着の時に引っかかる。
装着してしまえばペンの出し入れは可能。

(by 生き神様)





まあ、下からの装着なら問題がないなら、それはそれでいいが、
ペンを外しておかないと装着が出来ないというデザインから考えると、
このケースの設計者はもしかしてPilotというものが
本来何に使うべきものなのか知らなかったのでは?
という疑惑が生まれてしまう。
このデザイナーは
Pilotとは超小型のデスクトップマシンだと思っていたのでは?
少なくともこのマシンは屋外で歩きながら使うなんてとんでもない。
整然とした机の上で精神を統一してから使うものだ!と考えていたはずだ。
であれば、いちいちペンを外してからじゃないと装着できないハードカバーも
そんなに悪くない。

7



カバーの裏側に
Graffitiシールを貼るところがあるのは便利

(by 生き神様)





これは悪くない情報だ。
でも、機長はよく使う特殊記号なんて十個ほどだから
覚えてしまったので不要だ。
まさか、生き神様が Graffitiシールを使ってるなんて思いもよらなかったが、
生き神様ともなると使う特殊記号の数がハンパじゃないんだろうな?
と思うと、それもやむなしだ。

生き神様のまとめ


ということで、
Zaurusのように使う度に外して使うと言うよりは
持ち運びの時に液晶を保護する物として
使った方がいい気がします。

裏側に付けるとHotSyncができなくなるので、
頻繁にする人は日常的には
外しておく必要があると思いますが、
頻繁にしない人は裏に付けておけば、
じゃまにならず便利かと思います。



生き神様はとっても人格者なので
(神様に人格があるかどうかは神学論の領域に入るので
ここでは触れないことにする。
いや、触れられても困るのだが・・・)、
文章の最後を「便利かと思います」と
美しく優しくまとめているが、
たぶん生き神様も
困っているんじゃないかと想像できる。
(神様の意志を想像するなんてとっても
不敬なことかもしれないが・・・)

「使うたびに外して使うと言うよりは
持ち運びの時に液晶を保護する物として使った方がいい」
とか
「(HotSyncを)頻繁にする人は日常的には
外しておく必要があると思いますが、
頻繁にしない人は裏に付けて」
というのは、
機能的にどうだろう?という気がする。

機長はポリシーとして
「PDAのカバーとは、武士にとっての刀の鞘(さや)」
だと思っている。

だとすると、
「刀が必要な時に抜いて使うというよりは
持ち運びの時に刀の刃こぼれを防ぐためのものとして
使ったほうがいい」とか
「(刀の手入れを)頻繁にする人は
日常的に抜いておく必要があると思いますが、
頻繁にしない人は裏に付けて」というのは、
どうも納得できない。
だいたい刀の鞘をどうやって「裏に付け」るのか?
・・・これは機長のたとえ話が良くない・・・悪かった。



でも、ここまでカッコいいと言われると欲しくなる。
こんなに使い勝手が悪くてもそのカッコ良さだけで
みんなが買ってしまう
ハードカバーってどんなのだろう?と思うと、
思わずオンライン購入してしまいそうだ。

機長の下手な絵じゃなく、
写真でそのカッコ良さを確認したい人はココ

なんか、今回は情報というより噂中心になってしまって、
ちょっと後悔している。
しかも肯定的な話題が少なくて、
否定的な話題だったし。
全然実用的じゃない。

でも、ま、いいか。
この「マックで機長」の目的は、
必ずしも実用性じゃないから。
実用性が大事なら、このサイトに多く見られる
無駄なイラストの排除から始めないといけない。
ロードの時間はかかるし、下手くそだし、
実はクラリスワークスで書いてるし、
非実用的なことはなはだしいから。

じゃ。



1998年1月19日


ここ数日、仕事のため家を離れます。
そこで、今回は最後に異例なことだけど、
次回(いつのことやら?)の予告を!

今回のページでほとんど着せ替え人形と化してしまった
生き神様の怒りがついに爆発したのか?!
次回は、生き神様の最新作に関する話題を特集します。

題して「筋曜日に神様が動いた!」

お楽しみに。




と、書いてアップロードしたら、ほどなくして
とんでもないことが起きてしまったので、
慌てて更新してます。

とんもないこと、とは?!




緊急速報



なんと神様から
メールが届いてしまった!


実は機長はずっとこれを一番恐れていた。
なぜって?
機長は神様のことを尊敬している反面、
このページでは
水戸黄門におけるうっかり八兵衛か、
Microsoftをおちょくるページのゲイツ君みたいに
キャラクター化してしまっている。

こんなもの、神様本人に見せる訳にはいかない。
でも、いつかはバレちゃうだろうな、と思っていたら
全然バレていたらしい。


機長さん、こんにちは。山田です。

 「Macで機長」大変おもしろく
読ませていただいています。
会社でこそこそ読んでいるのですが、
つい吹き出しそうになって大変危険です。:-) 
挿し絵も見事!ですね。

 ところで、
大した話では
ないのですが、

例のハードカバー、
それほど困っていません。
多分他の方とは状況が違うと思うのですが、
私は開発用のマシンに使っているのです。
 常時携帯用とは違って、
使い出すと長時間使いっぱなしですし、
使わないときは全く使わないので、
付けたり、外したりする回数が
非常に少ないのです。

機長さんがおっしゃっているように、
基本的には不便なはずなんですが、
私は喜んで使っています。
かっこいいですし、
まだちょっとめずらしいですし:-)、
しっかり保護してくれるのが気に入っています。

 ちなみに私は今3台Pilotを所有していますが、
常時携帯用はWrap2、またはポケットに
放り込み、開発用の2台はハードカバーと、
いただいたコンパクトカメラ用のケース
(ベルトにくっつこもの。)となっています。
自分で買ったのはWrap2だけなんですが。:-)

 では、失礼します。

p.s.次回作品も大変期待しています。わくわく。

どうやら神様は怒っていないらしい。
ホッとした。
やっぱり神様は人格者だ。

とくに「例のハードカバー、
それほど困っていません」
という文章が
このメールの主題のはずだが、
あえてその直前に
「大した話ではないのですが」
と婉曲に断り、
さらに、「それほど〜」という言葉で
もう一回婉曲表現を用いている。
これはよほどの人格者としか思えない。
もしくは、ほんとに「大した話じゃない」かのどちらかだ。

ま、どっちにしろ、神様は怒っていないし、
ハードカバーも使いようによっては
困らないらしいことがわかった。

あと、ついでに神様がPilotを3台持っていることもわかった。
さすが神様だ。3台同時に使ったりするんだろうか?
そして、そのうちのひとつは
たまに、ポケットに放り込んだりしているらしい。
前述したMLの文章の中にも
「鞄に放り込む」という表現があったが、
どうやら、神様は「放り込む」のが好きな荒くれ者らしい。
そのくせ「会社でこそこそ」したり
「わくわく」もしたりするらしい。
もしかしたら多重人格者なのかもしれない。
さすが神様だ。

そして以上の結果、
これまでの神様の絵には根本的な間違いがあることに
機長は気づいた。
そこで、新しい神様想像図を書いておく。
たぶんこんな感じだと思う。



ま、何はともあれ、上記のメールは神様からのメールとして
pdfファイルに変換して永久保存しようと思う。
もっとも、もともとただのテキストファイルだから
pdfに変換したところでなんの意味もないが・・・。

あらためて、じゃ。




1998年1月19日 午後


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