PAL141便
Palm Source TOKYO Summit 99








アメリカ以外では





1999年11月30日、
英語圏以外で開催されるのは初めてという
Palm/WPJプログラマのための大規模イベント
「Palm Source TOKYO Summit 99」が、
東京はお台場の、
窓外にレインボーブリッジを眺める
ホテル日航東京で開催された。

翌12月1日までの二日間の開催で、
昼食・パーティ代を含んで
25,000円というお安くない値段のイベントだったが、
この春のWorkPad以降高まった
日本でのPalm/WPJ人気の高まりも受けて、
会場内は500名を越す大量の人々で溢れていた。

機長は、プログラマではないし、
専門的な知識も持っていないので、
「PRESS」という名目で
このイベントに潜り込んできた。

とは言え、
お仕事の合間を縫ったスケジュールだったので、
初日の基調講演とバイキング形式の昼食会、
そして、その夜のレセプションパーティのみの
出席だったが・・・。




異常なまでの注目の高さ





これまでも、Palm/WPJ系の国内イベントには
何度か潜り込んできたことのある機長だが、
今回もっとも感動したのは、
やはりかなり高価な有料イベントにも係わらず
多くの出席者があったことと、
これまでの規模を遥かに凌駕する規模で
国内の主要企業のメンバーが公式非公式に
参加していたことだ。

すでにPalm Platform勢力の一翼として
活躍していたり、その参画が噂されている企業のみならず、
私的に接触した人たちの名刺を見ても、
かなり広範囲の企業がPalm Platformというものを
無視できなくなっていることを象徴していた。

とくに今回の場合、
イベント直前に急遽発表された
SONYとの提携が大きかったかもしれない。

もちろん、イベント前の突然の発表とは言っても、
これらはすべてPalm/WPJ社内の誰かの作戦だとは思うが、
非常に効果的に、このイベントの有意義性を強調していたと思う。
うまい演出だ。

当然、Microsoft社のWindows CE勢に参画するのが
自然な流れと思われるSONY社が
Palm Computing社と提携したことは、
今後のPC世界の潮流を変えうる恐ろしいまでの
意味があった。

なぜなら、
SONY社もPalm Computing社も、
あの不動のMicrosoft帝国に対抗できる
数少ないPC企業だからだ。
その社が組んだことの意味はあまりにもデカイ。
ポスぺがPalm/WPJでサポートされるかも、
という以上の意味を持っている。

このまま、
小作人としてお代官様(Microsoft社)の
言いなりになっていてもいいのか?
たとえ今すぐPalm/SONY連合に参画しなくても、
近い将来の逆転に備えた動きはしておかねばなるまい!

しかもそれは、
PCの世界だけにとどまらない。
おそらくは21世紀の大きな主題のひとつになるであろう、
家電とPCの融合と連携というテーマを考える上で
どうしても避けられない重要アイテムである2つのP
(Palmマシンと、PlayStation2)を
両社は持っている!

「PalmSource」は、
ホテル日航東京1Fの大部分を占拠して
行われたが、その中央にあった
Developer Cafe(無料でドリンクが飲めるカフェ)には、
わざわざPCマシン(Windows&Mac)が置いてあったが、
ここのテーブルで、
あるいは夜のホテル内で、
公式非公式に
いくつもの企業間交渉や情報交換が
行われいたようにも見えた。




機長が聞いた基調講演





この日まず最初のイベントは、
Palm Computing社のマーク・バーコウ副社長による
基調講演(午前10時)だが、
機長はいきなり遅刻した。

というわけで、講演の冒頭には
Palm Computing社の最新CMなどがあったそうだが、
それは見ていない。
また、国内UGの盛り上がりがパクスポ99を
成功させた話などもあったそうだが、
その辺も知らない。
また今回のPalm Source自体が
「アメリカ以外で開かれるのは初めてだ!」と
語ったそうだが、
詳しくは、冒頭からちゃんと出席した
M.Hiroseさんのレポートを読んでくれ。

そして、機長が到着してからのマークの話を
まとめると、だいたいこんな感じになる。



マーク・バーコウ副社長
基調講演より


【機長】先日、時刻表に書いた「速報」に
Palmfanデータなども加えながら再加筆した。




Palm Computing Platformの現在

Mark Bercow


機長が会場に飛び込んだ時に話していたのは、
まずシェアの話。
最新のデータによると、
全世界で68.6%、アメリカに限ると73%という
高いシェアを獲得しているらしい。

【機長】実は、日本だけに限ると、
著しい勢いで成長は続けているが、
まだまだWindowsCEマシンやザウルスに
負けているらしい。
ついでにこの数字を知った時の
Bill Gatesさんの血圧も聞いてみたかったが、
ま、それは置いとこう。


現在世界におよそ28,000のディベロッパ
(日本国内だけでも8,000)がいて、
4,000のPalmwareがリリースされ、
800もの関連ハードウェアが作られている。

【機長】これは凄い数だな〜。マジで。
4000ものPalmware、これだけは
Windows CE陣営がどんなに逆立ちしても
マネできない数字だろう。
もちろん、Billのことだから、
プログラマ買収のための実弾は
用意しているとは思うが・・・。


日本からはすでに多くの素晴らしいソフトやハードが
リリースされている。
例えば・・・
「PiloWeb」や「ThumbType」「Papi Mail」「DA TrainTime」
「PalmScape」「TapStep Music」「CASIOフリーディオ」
場内にはこれらソフト・ハードの作者もいたので、
オオ!と感動の声が思わず上がった。

【機長】毎回思うのだが、アメリカ系の企業って、
こういう演出がにくたらしいほどうまい。
でも、最近のohtaniさんのボタンやモーリーさんの
「Palm de COOL!」が海外で注目された一件を
持ちだすまでもなく、日本のPalm/WPJに関する技術革新は
世界に誇れるものだと機長は確信している。

先日のNOKIAとの提携まで含めて、
IBM、Symbol、Flanklin Covey、Qualcomm、Handspring、TRGなど
多くの企業がPalm Computing Platformに集結している。
もちろん、そのもっとも新しい仲間がSONYな訳だ!

【機長】提携企業のネームバリューなら、
Billのもとに集まったWindows CE陣営の方が
豪華だし数も多い!
ところが、そんな提携企業の情熱の差が国際的シェアの差に
繋がっているとしか思えない。

今回のPalm Source会場にも
Windows CE陣営の会社の人間も
偵察という名目なのか何人か来ていたが、
彼らも個人としては、
仕様書だけは立派なWindows CEマシンよりも
実際に使い勝手のいいPalm/WPJの方に
心動かされているようであった。



SONY Spoke!

Mr.MINAMI


ソニーとの提携については大きく時間を割いて紹介した。

SONY パーソナル・ITネットワーク・カンパニー
南さんが演壇に上がって、
「我々がPalmと生みだすのは1+1=10の世界だ」と語り、
来年前半からはSONYブランドでPalmOSマシンを
「続々と」リリースすることを誓った。
筐体の色については
「シルバーだ、紫だと、現在社内で調整中だ」とか・・・
機長の勘では別の色か?
他にも、著作権保護技術を採用したメモリースティックを
PalmOSでサポートしたり、
次世代PalmOSにSONYのオーディオ機能を追加したり
VAIO等で培った技術の結晶を詰め込む・・・と、
ここ数日で発表されたことの確認ではあったが、
何よりもその強気で夢を強調する南さんの言葉が印象的だった。
単に彼の性格なのかもしれないが、
SONY恐るべしの印象を持った。

【機長】SONYが作るとどんなPalmOSマシンが出来上がるのか?
とっても楽しみだ。技術面での不安はないが、
壊れやすいというSONYの暗黒面だけはマネしないように
してもらいたい。
ところで、やっぱPostPetとかもインストールされるんだろうか?
ちょっとワクワク。


そして、Bill GatesさんがPalmとSONYの提携話を
初めて耳にした瞬間の気持ちを想像すると、
同情を禁じえない。
デスクトップマシンで世界帝国を作ったMS社も
ハンドヘルド〜家電の戦争には負けるかもしれない。
そんな恐怖がBillの脳裏を横切ったはずだ。
そう、SONYとの提携はWindows CE勢力に対しての
ノルマンディ上陸作戦ぐらいの影響力があるはずだ。
とくに、Microsoft社からの圧力だけで
同陣営に加わっていた多くの提携企業にとって。



PalmOS 3.5Jのβ版

Mark Bercow


マーク副社長はまた、今後の目標として
「ディベロッパにはこれまでよりも10倍以上大きな創造性を提供し、
エンドユーザにはこれまでよりも
一桁上のエンターテインメント性を提供したい」と語った。
今回のSONYとの提携で、この「エンターテインメント性」
という言葉がやたらと強調されるようになった、
と感じたのは機長だけだろうか?

【機長】ようく考えると「10倍」という言葉と
「一桁上」という言葉は単なる言い換えに過ぎないのだが、
オルグ的な用語としてはなかなかいい感じだ。
また、「エンターテインメント」というテーマが
今回からやたらと強調されるようになったのは
間違いなくSONYとの提携に端を発しているはずだ。
・・・と、エンターテインメントマガジン
「パーム航空」の機長は考えている。


PalmOS 3.5βの日本語版がこの日の会場で公開された。

【機長】もちろんこれはまだまだ秘密のOSソフトなので、
外部に漏らすことは固く禁じられている。



ついに!カラー液晶が

Mr. Yanai


スリーコムジャパンのヤナイさんは、
このOSが本国リリース(10月)からわずか1ヶ月で
日本語化されたことの革新性を強調した。

ただしまだ、エミュレータ上の製品であり、
これを動かせる実機は存在しないようだが。

そして、サードパーティでは世界初のデモとして、
カラー液晶搭載マシンを想定した「PalmScape」の試験を行なった。
その際に表示された
ファッション雑誌「VOGUE」の美しいカラー画像が
写った瞬間には会場内からもオオオという歓声が上がった。
機長も思わずオオオオ。

【機長】OSはもちろんだが、10月のリリース以来、
「PalmScape」の開発元であるILINKSは
わずか一ヶ月で同ブラウザをカラーに対応させたことになる。

ここで「VOGUE」サイト内のカラー写真が表示された時の感動は
ちょっと忘れられない。
その直後に「NewsWeek」サイトも表示させていたが、
その地味なカラー画像がパッとしないぐらいに
「VOGUE」のカラー写真は美しく、
そして早く表示されていた。


パームエコノミー

Mark Bercow


その後、再びマークから、
最近のPalmのテーマの一つである
「パームエコノミー」についての解説が始まった。

「開発環境」を整えて開発者にチャンスを用意する。
コンシューマ市場にもエンタープライズ市場にも
どちらにも開かれた「市場チャンス」を用意する、など。

【機長】この「パームエコノミー」については
アメリカ本国のPalm Sourceにおいても
拝金主義だとか一部で叩かれていたテーマだが、
機長としては、ここまでPalm Computing Platformの世界が
拡大してきた以上、当然直面する問題であり、
その正否が同Platformの未来を決定づけるはずだ、
と考えている。
つまり、儲からなければ未来はない!
これは精神的な理想とは別の問題だ。


PalmOSの未来

Midori Lucas


続いて、Palm Comuputing社の
国際部門のプロダクトマネージャである、
Midori Lucasさんからは、
「携帯電話とハンドヘルドマシン、
そしてエンターテインメント端末の3要素が
ネットワークアクセスの手段として、
その境界線が次第に薄れていき、統合されていくであろう
という未来が語られ、
Palmはその未来に向かっているんだ」という話が説明された。

【機長】ここでもまた「エンターテインメント」という
テーマが繰り返し語られている。
これは表面的にはSONYとの提携による必然である、
とも言えるが、実は逆の言い方も出来る。

ハンドヘルドマシンがネットワークと密接に繋がった時、
そこから生まれるビジネスの中心には
ネットワークサービスとしての
「エンターテインメント」が来るはずで、
そんな未来について語る時、
PalmもSONYもお互いがお互いを必要としていた、
という考え方も出来るのではないだろうか?

それにしても、Midori Lucasという名前は
印象的な名前だ。
緑電子とルーカス・フィルムの合弁企業みたいな
名前だが、日本人女性だ。ま、そんなこたーどうだっていい。


彼女からはハードから独立した
最初のフルバージョンアップOSである
「PalmOS 3.5」の意味と、
PDA以外の分野にも続々と進出していき、
テレフォニーにも対応、
モジュール化の徹底や電話機能など追加されるであろう
「PalmOS 4.0」や、「その後のPalm OS」など未来の話が出た。
ここにおいては、OSレベルでのモジュール化がさらに進んで、
ローカライズなどの作業はより簡単になり、
さらには画像処理の分野へも革新的なアプローチをするだろう。
・・・と。

【機長】これからのPalmOSを考える時、
一番大きなテーマとして、ハードからの独立という問題がある。
これまではPDAのための従属物だったPalmOSが
家電を始めとする様々な分野へと進出することで、
さまざまな可能性とマネーを生み始めるだろう。
そこに、Palm Computing Platformの未来がある。

そのためにはこれからも
多くの技術革新と機能追加が繰り返されるであろう。

だが、
こうした豊潤な未来像を語りながらも、
彼女は最後にこんな言葉を添えることを
忘れたなかった。
つまり、
「どんなに機能追加が行われようとも、
Palmはつねにシンプルでなければならない!」

という「Jeff的なる思想」だ。
この思想さえ貫かれていれば、
どんなに変わり果てた姿になろうとも
PalmはPalmであり続けるはずだ。



Palm連合の決意

Panel Discussion



●これに続く「パネルディスカッション」では、
スリーコムジャパンの鳥谷さんを司会に、
オリンパス社の後藤昌弘さん
TRG社のDoug Lewisさん
Handspring社のRob Haitaniさん
前述のMidori Lucasさんが出席した。
ここで出てた話をいくつか紹介しよう。


Masahiro Gotoh


早くからPalmをベースに、エンタープライズ市場での使用を
想定したマシン「Symbol」シリーズをリリースし続けてきた
オリンパス社の後藤昌弘さんのコメント。

(今後はバーコードリーダーとしての進化とともに)
音声対応も健闘していきたい!」



Doug Lewis


これまでPalm用増設メモリの分野などで活躍、
とうとうPalm互換機(TRGpro)の生産まで始めた
TRG社から参加したDoug Lewisさんは
(最近日本にいる時間が短いために忘れかけているという)
片言の日本語で以下のように語った。

「日本の市場はこれからもとても大切だ!」

「だから、本国のOSよりもメモリを大量に食べる日本語OSのために
もっともっと大きなメモリに対応していきたい」


「うちも音声対応を重視している。
モジュールが2個以上同時に差せるようなマシンも面白い」


「日本市場への(TRGproの)投入は来年の春頃を予定している」


Rob Haitani


Palm生みの親とも言えるJeff HawkinsやDonna Dubinskyが作った
Palm互換機(Visor)を先ごろリリースしたHandspring社の社員で、
JeffたちとともにPalm創成期から活躍してきたロブ灰谷さんのコメント。

「日本人は複雑なものが好きなんじゃない。
我慢しているだけだ」

「日本の市場の動きは速い。
そんな早さに対応するために、我が社のSpringBoardは最適」

「SpringBoardを採用した決定的要因はプラグ&プレイの手軽さ。
これでJeffが決断した」

「なぜ独立のスタイルを採用したのか?という質問は
最初にJeffがPalmを作った時にも言われた。
我々はそれが便利だから採用したまでだ」

「そして実際、SpringBoardのために、
20社の企業が名乗りを上げて、
無料の製作キットは3000以上ものダウンロードがあり、
ソフトウェアベンダーにはハードの生産ラインも紹介している」

「欲しいものはこれからも作り続ける。
問題があるとすればやはり電池だ。
この限界が今、ボトルネックになっているが、
これもどんどん解消されていくであろう」

「時間的な約束は出来ないが、必ず日本でもVisorは発売する!」



Midori Lucas


本家Palm Computing社からは前述のミドリ・ルーカスさんが
再び登場した。

(ライセンシーの増加でスリーコムは苦しくないのか?
という質問に対して)
競争は健康的だし、ユーザの欲求に答え続けるためには
競争が一番だと思っている」


(ライセンシー各社と本家との差別化は?という質問に対して)
OSに特化したソフトウェアのバンドルなどで対応していくつもり」

【機長】VisorやTRGproなどの互換機マシンがリリースした後に、
各社の代表者が揃ったパネルディスカッションはこれが初めて、
という訳で、とても注意深く見守った。
印象的だったのは、聴衆のみならずPalm Computing社に対しても
しっかりと意識したようなコメントを繰り返すロブさんと、
本家の自信を出来るかぎり訴えるルーカスさん。
こういうエネルギッシュな人々がいる限り、
Palm Computing Platformの未来は明るいぞ、と思った。

もっともっと有意義なコメントもあったが、
以上が、機長のメモ(MemoPadを使った)の限界だ。






華麗なる昼食会






そして基調講演が終わると、
パーティルームを借り切った
立食形式の昼食会が始まった。

とにかく、かなりの人数がいた。

その多くは日本を代表するPC/家電系のビジネスマン達だが、
そうした企業系のディベロッパだけでなく、
このイベントには
「パーム航空」でもお馴染の素人ディベロッパたちが
綺羅星のごとく集まっていた。

人だらけで溢れ帰っている会場内でも、
彼らの見分け方はとっても簡単だ。
ネクタイを締めていない集団をみかけたら、
たいていは彼らだと思っていい。

「J-OS」シリーズを始め日本のPalm/WPJ界に多くの功績を残してきた
山田達司さん

最近その集大成ソフトとも呼ぶべき「TapStepMusic」を発表した
しゃあみんさん

「Home」や「Drag & Drop」など独自のスタイルを提案し続ける
福本修仁さん

作品集「漆トロニクス」でもおなじみ画像&通信系のエース
漆畑広樹さん

ついに正式版がリリースされる「PalmScape」の作者
奥一穂さん

「LaunchMenu」や「WPJ Hack」「近道」など隙間ソフトの王様、
Katsuhiro Endoさん

「DA TrainTime」「ButtonDA Hack」などHack、DA系で名作を放ち続ける
今関弘明さん

「PiloWeb」などの「Pilo」シリーズでおなじみの若大将
CHEEBOWさん

自身もプログラマでありながら「DA」シリーズの元締めも勤める、
山門均さん

「秋葉マップ」や最近作「NoM207」で有名な
トラミンさん

非公開ソフトだが私的オフ会やこのPalmSourceのパーティでも
大活躍中の「BINGO」シリーズなどの作者
Robbyさん

・・・などなど。

その他、情報系サイト主催者としては
「FPalm」みのたんさん
「Palmfan」M.Hiroseさん
「Muchy's Palmware Review!」Muchyさんらの姿も!

さらには、一般参加の
例えば、先日の東ラオフ会でPalm Sourceチケットを獲得して、
この日はカメラマンとして参加した
SAGE.Mさん(ここに写真リポートが!)や、
各企業や各ショップの見慣れた顔など、
多数の人たちが集まった。

うん、豪華だ!
まさに綺羅星のごとく!
でも、個人的には
ここ数ヶ月でデビューしてきたような
若き才能の人たちも参加できたら
もっと嬉しかったが・・・。





華麗なるパーティ






昼食会が終わった後、
機長は別の仕事場に行ってしまった。
この間に、いわゆるこのイベントの
本当の目的である
コンファレンスがホテル内各所で開かれていた。

出席したM.Hiroseさんによると
「Zen of Palm(Palmの禅)」なんかが
面白かったらしい。
他にも、
いろんなデモがあったり、
かなり充実した内容だったらしい。

そして再び機長が会場に戻った時には、
すべてのコンファレンスが終わって、
夜のレセプションパーティが開かれようとしている
ところだった。

いわゆるPalm/WPJコミュニティのメンバーを
探して合流しようと思ったら、
彼らを判別することはすぐに出来た。

巨大な大広間のステージ前の最前列のテーブル周りに
見慣れた顔が並んでいる。

このパーティの冒頭には
噂には聞いていた
アメリカでオンエアされたという
赤外線ビームでナンパする話のテレビCMが流された。

男と女が隣り合った通勤電車の窓越しに
運命の出会いをする。
普通ならそのまま反対方向に走り去る電車とともに
別れてしまう二人だが、
彼らには素敵な武器があった。
そう、赤外線機能つきのPalmだ。
二人は2枚の窓越しに赤外線ビームを飛ばす。
そして、すっかり駅を離れてしまった二人だが、
彼らのPalmにはお互いの名前と電話番号が残っていた、
という出来すぎたお話。

若い女性はともかく、男の方が
ちょっとオッサン過ぎないか?というのがみんなの感想だった。

ま、それはともかく・・・

まずはおなじみマーク副社長からの挨拶。
ここで素敵なイベントが用意されていた。

マークが日本を代表するプログラマとして山田達司さん
ステージに呼び上げる。
場内大拍手。
Palm/WPJコミュニティ席からはヤンヤの声も。

ステージに上がった山田さんの胸には
大きな赤い薔薇が咲いている。
そんな山田さんを脇において
マークはこう語った。

「これまで、私は来日するたびに
多くの人間にヤマダさんを紹介して、彼に恥をかかせてきた。
今日もこの会場の皆さん(約500名)に改めて彼を紹介したい。
彼は日本のPalmを語る上で欠かせない重要な人物だ。
でも、そんな恥をかかせ続けてきたお詫びに、
今日は彼に我々からのプレゼントを贈ろうと思う。
世界に10台しかないBluePalmだ」


・・・この言葉に場内は大拍手。
そして、彼にはBluePalmが入っているという
Palmの箱が渡された。

続いて山田さんにスピーチの時間をプレゼントした。
この時の彼のスピーチはとても感動的なものだった。
そのすべてをここに書くことは出来ないが、
だいたい以下のような内容だった。

「かつてWorkPad日本語版がリリースされた時、
花嫁を送りだした父親のような寂しさを味わった私ですが、
今日この会場の華やかな様子を見ていたら、
娘を送りだしたことに、誇りさえ感じています」


再び会場は大きな拍手に包まれた。
というか、しばらくの間、拍手はなりやまなかった。

その後は、自由な歓談タイムが続いた。

企業も個人もなく、
すべての人々が語り合い、
赤外線ビームで名刺が飛び交う。
とっても素敵なパーティだった。
機長はもっぱらセルフサービスの食事に
専念していたが・・・。

そしてパーティの最後には大ビンゴ大会も開かれた。
Decrioが、Visorが当たるというド派手なビンゴ大会。
そこで使われたビンゴマシンは
もちろんRobbyさん作のPalmware「BINGO」だった。

ちなみに機長はズルをして
ビンゴカードを2枚もせしめていたくせに、
結局なんにも当たらなかった。

ところで、山田さんが受け取った
Blue Palmは名前はBlueは、
昨年ごろからPALMSTATIONなどでも
何度か登場したこともある幻のマシン。
ほとんど数がないことは知っていたが、
世界に10台しかないってことは知らなかった。
Blueとは言っても、実際に見てみると
どっちかというとVAIOカラーにも似た紫色。
Palmfanによると、外光で見るとちゃんと青色らしい)

実はミーハーな山田さんは
その(彼にとって)16台目のPalmに大喜び。
機長は例によって、彼がいろんな企業の関係者からの
名刺攻撃に捕まっている間に、
それを盗もうと画策したが失敗した。

残念。


なお、この翌日の12月1日にも
「Palm Source TOKYO Summit 99」の二日目が
続いていたが、機長は仕事のために出席できなかった。








来年は?!






ところで、
来年のPalm Sourceの頃には
日本のPalm/WPJ状況はどうなっているんだろう?







News Source of Palm Source
(関連記事)






今回のPalm Sourceに関する記事やレポートを集めてみた。




公式ページ
「Palm Source TOKYO Summit 99」
スリーコム・ジャパン



「PalmSource@TOKYO」
[99/12/01〜12/02]
Palmfan 転載
(過去記事一覧より「99.12前半」)

【機長】このレポートがもっとも詳しい!
機長のアバウトなレポートの後に読むには最適!
ちゃんと写真レポートまでついてる!

「PalmSource TokyoSummit」
[99/11/30-12/01]
it Cool Palmish(SAGE.Mさん)

【機長】本職のカメラマンである
SAGE.Mさんの画像はとても美しい!

「世界に10台!Blue PalmV
PalmSource Tokyo Summitの写真を掲載!」

[1999/12/01]
FPalm 転載=

【機長】最近、イベントのたびに精力的な写真リポートを
発表してくれるFPALMみのたんさんのリポート。

「Palm Source開幕。Palm OS 3.5がお披露目。
ソニーがPalmデバイスを2000年中盤に発売」
[99/11/30]
MOBILE NEWS 転載=

[PalmSource]
「ソニー、2000年中ごろにPalm端末を商品化」

[1999/11/30 20:21 ]
Mobile Central 転載=

[PalmSource]
「Palm Computing、PalmOS 3.5Jβを披露」

[1999/12/01 04:23]
Mobile Central 転載=

「カラー化された新しいPalm OS登場へ
2000年上半期にはソニーをはじめ各社が製品投入 」

[1999/11/30 04:23]
PC WEEK ONLINE JAPAN 転載=

「2000年半ばをめどにソニーがPalm端末
シリコンオーディオ機能やワイヤレスネットワーク機能も視野に」

[1999/11/30]
PC WEEK ONLINE JAPAN 転載=

「ソニーがPalm OS搭載端末1号機を発売へ--2000年夏にも? 」
[99/12/01]
BizTech 転載=

「ソニーがPalm OS搭載機を発売へ2000年夏にも?」
[99/12/01]
NIKKEIMAC.COM 転載=

「カラーPalmはこんな感じ画像入りWebページ閲覧を開発者会議でデモ」
[99/12/01]
NIKKEIMAC.COM 転載=

「パームコンピューティング、カラー日本語パームOSβ版発表」
[99/11/30]
Mainichi INTERACTIVE 転載=




【リンクの出典】

=@According to Palmfan
=@According to WorP@holic





ん? これって、もしかして・・・





じゃ。







1999年12月8日

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