PAL139便
Limeな椰子色










呪われた歴史





Palm/WPJのクリアケースの歴史は
ずっと呪われていた。

それこそ、かつては
デモ用やバグ出しのために、
少量のみ作られた純透明色のクリアケースが
3Comからの表彰品という形で
ごくごく一部流れ出していた。

機長も99年2月に
「パーム航空」の活動のおかげで
それを貰うことが出来た。

歴史的に遡れば、
96年夏に、ロブ灰谷氏が来日して行われた
日本初のDevelopers' meetingの会場で
集まったプログラマさんたちに
Pilotのクリアケース(当時は角形のもの)が
配れたのが日本で最初のクリアケースである。
(この頃の話は
ココの「第5回デベロッパーズミーティング」に詳しい)

そんな訳で、クリアケースは
とにかく貴重品だった。

そんな貴重品であるクリアケースが
歴史上初めて市販されたのは、
98年秋のことだった。
Palm Pilot Gear H.Q.で、ごくごく短期間だが
仕入れ先不明のクリアケースが
突然販売された。

だが、もちろんそれは数時間で品切れになった。

同時発売のクリアカバーのみは
その後も数回に渡って売りに出され、
機長も同年10月にその入手に成功しているが、
クリアケースそのものの販売はたった一度だけのまま
終わってしまった。

あの、売りに出されたクリアケースは
良からぬところから出てきたものでは?
という噂が出てきたのはそのせいだった。

以降、ネット上で商品として
クリアケースが販売されることはなかった。

そんな99年1月には、
オークションサイト
「eBay」
クリアケースが出品されて
死闘の末に405米ドル(日本円46.399円)で
競り落とされるなんてニュースすらあった。
この競売には実は機長も参加したが、
さすがに4万7千円も払う勇気はなく、
かなり初期の段階でドロップアウトした。

・・・という訳で、
Palm/WPJユーザにとって
クリアケースへの憧れはますます募っていたのだが
その販売については、
「販売されるらしい」という噂ばかりが
いつも先行して、
なかなかそれが実行されることはなかった。

その先駆となったのが
99年2月に颯爽とサイトデビューした
「Palm Colors」だった。
Palm/WPJ史上初めての市販クリアケースショップとして
デビュー時にはサイトのアクセスが困難なほど
話題を呼んだ同サイトだが、
購入者にはいつまでたっても商品が流れてこない。
そして、出荷予定日が次々と遅れていく。
気がついたら「詐欺」だ「狼少年」だ、と
さんざん言われることになった。
実際、このまま行ったら
詐欺罪で訴えられてもおかしくないような状況だった。

他にも同系のショップが登場したが、
結果は同じだった。
購入フォームによる受付までは登場するが、
肝心の出荷がない。
ごくごくまれに出荷されることがあっても
すぐに停止してしまう。

まるで呪われたアイテムのように
クリアケースは販売されることはなかった。

ところが同年6月に、「PalmColors」は名前を
突然「Cool Colors」に変えた。
これでどうにか、この出荷遅延事件の背景が見えてきた。
まさかこの程度の名前変更で、
ユーザが騙される可能性はそうそうないだろう。
ということは、彼らを詐欺師と考えるよりも、
彼らは何らかの法律的な問題で
3Com社ともめている。
その結果、販売が出来ないでいる、と考える方が
自然である。

ところが、こうして名前まで変えたにも係わらず
「PalmColors」改め「CoolColors」から
商品が出荷されることはなかった。

一方、日本では
ごく少数の試作品をほとんど実費で配付するという形で
クリアケースが販売されることになった。
これだけ私的な配付だと、さすがにPalm Computingもこれに
制限を加えるほど大人げない組織ではなかった。

Palm Pilot型クリアケースの
「Project Gemini」や、
クリアボタンの
「DaiyaHP」などの計画が存在した。

そして結局、
世界で初めてクリアケースタイプの販売を始めたのは
3Com社自信だった。

PalmIIIタイプの廉価版
「Palm IIIe」がその第一号となった。
正確には、クリアケースというより
ハーフクリア、つまり半透明タイプだったが、
Blue、Lime、Aquaの3色が揃って、
Apple社のiMac以来、
世界の潮流だったトランスルーセントの波にようやく乗った。

機長の予想では、
これでサードパーティがクリアケースを販売することを
Palm Computing社が疎外する理由はすべて消えた。
まもなくこれらは販売されるだろう。

だが、この予想は外れた。

なぜだろう?

ところが、この1〜2週間で、
突如、「PalmColors」が出荷を開始すという噂が
伝わってきた。

機長も慌てて購入した。

それがこれである。
色はLime。




このPalmColors以外のショップでも
クリアケースの販売が始まるらしい。
タイミングを考えると、どうやらVisorの出荷を待っていたかのようだ。

Visorのリリースからはずいぶんたっているが、
ほとんどの出荷が遅れに遅れていた。
そこで、Visor製品が購入者の手に届いたのはここ
1週間以内である。
そして、そのタイミングを待っていたかのように
「PalmColors」などがクリアケースの販売を始めた。

噂では、まもなく国内でも某ショップから
クリアケース(透明)の正式販売が始まるらしい。

ところで以下は、今回入手した
「PalmColors」の感想だ。






PalmColors





さて、PalmColorsの製品レビュー。


適度な素材の軟性のおかげで、
強度は3Com純正のクリアケースよりも
良さそうだ。

その独特の、まるでセルロイドのような柔らかさが
硬化して割れてしまうことをある程度まで
防いでくれそうな仕上がりである。

画像ではちょっと伝わりづらいと思うが、
色的にも、
非常に鮮やかな色をいしている。

具体的にはLimeというより
かき氷にかけるメロンシロップの緑色を
していて、光線によっては
とても美しく輝いてくれる。

裏面はこうなっている。


シリアルポートの蓋には
軽やかなバネが内蔵されており、
軽やかな開閉をしてくれる。



輝度調整メモリの左上には
リセット穴もついている。


クリアケース製作でもっとも難しいと言われている
電池収納部分の蓋も
とても美しい仕上がりを見せている。

個体差かもしれないが、
蓋の固定にはやや慣れが必要だが、
もっとも壊れやすいフック部分は
前述の軟性のおかげで
かなり丈夫なように思える。



おまけに、必ずしも使いやすいとは言えないが専用ドライバーと、
固定用のネジが4つ入っている。

とにかく、その美しさがとても気に入ったので、
さっそく仕事場への持ち込みマシンも、
これまでのc3Jから、このWPJ/Limeへと切り替えた。
そのツルツルとした筐体の肌触りも心地よい。



というわけで、飽きるまでは
しばらくコイツを持って街に出続けようと思う!
ごめんネ、WPJc3J!




じゃ。


1999年11月19日


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