PAL132便
PalmでWine!









新しい試み





実は機長には夢があった。
とにかく、わりと普通な
飲んでワイワイという
Palmなオフ会も大好きなのだが、
「もっと新しい試み」って
何か出来ないだろうか?
・・・と、ずっと思っていた。

という訳で、

実は、m-plugの主要メンバーの一人であり、
また、定番Palmware・MeDocの作者さんでもありながら、
同時に、ワイン専門サイト
「葡萄酒 Wine Vin Vino」を主催する
ワインに関するオーソリティ・吉田さんに、
通常のm-plugオフ会とは別に、
ワインのことがお勉強出来て、
さらに美味しいワインと料理が食べられる、
ワインの講習会みたいなオフ会は開けないものだろうか?
・・・と提案していた。

そしたら、ようやくそれが実現した。


1999年7月1日

史上初のワインとPalmのオフ会、
「yy-wine off」(仮)が
東京自由ケ丘にある
某ワインハウスで実現した!



今回はあくまでβ版的な実験ということで、
少人数(10名程度)の実験的規模で行ったが、
機長が想定していた通りの
かなり斬新なイベントになった。

なんと言っても、
ワインでPalmだ。

集まった男女各5名ほどのメンバーも
ファッションからしていつもより
しゃんとしてる。

なお、機長も提案者のひとり(実は機長以外にも
吉田さんに同種のリクエストをしている人がいた)

ということで、特別参加したが、
それが良くなかったのか、
うまく男女で向かい合って座っていたはずが、
機長の前だけなぜかKentaroさんだった。

深夜になると木彫りの熊に変身することで有名な
アルコール熊が機長の前でニッコリ笑っている。
あ、そうか、男性6名に女性5名だったのか・・・。

まあ、いいだろう。

さて、このオフは
普段の「楽しもう!」だけのオフではない。
もちろん「楽しもう!」でもあるのだが、
吉田さんは機長のリクエストに答えて、
会の前日には
JFile形式のワインリスト
ImageViewer形式のワイン地図
各出席者の元にメールで届く。

「各自、これをPalmに入れて参加するように」

・・・という、ちょっぴりカルチャーな催し。
つまり「お勉強会」でもあるのだ。

ところで、
提案者の一人でもある機長だが、
大きな不安を持っていた。

なぜなら・・・機長は
アルコールが苦手なのだ。
実は機長めっぽう酒に弱い。

ではなぜ、
そもそもこんな会を提案したのか?

自分はともかく、
とくにコンピュータにも詳しいわけじゃなく、
新しく入ってきた女性ユーザなんかが
怖がらずに気軽に参加出来るオフ会の形って
ないもんだろうか?

・・・という思いから作ってみた。

だもんだから、
アルコールが苦手な機長自身が
参加することなどちっとも考えていなかったのだが、
「提案者の一人として、
ちゃんと第一回のβ版的オフ会を見届けて欲しい」

という、同会の事務局長である
kentaroさんからのリクエストに答えて
自由ケ丘にある小粋なワインハウスに
機長も来ていた。

そして、
目の前ではKentaroさんが笑っている。

ま、いいだろう。

この日の出席者には
吉田さんのワイン系のお友達で
現在、Palm/WPJ購入を計画中の
「団長」さんも加わった。

さて、全員が揃ったところで、
この会のホストであり先生でもある
バロン吉田(・・・と勝手に名付けてみた)からの
スピーチとともに歴史的なこのイベントは始まった。

まず感動してしまったのは、
到着すると、
参考書替わりのワイン資料までがコピーされている。
かなり本格的!

「Carte du Vins le 1er Julliet 1999」

たぶん「Carte」は「カルト教団」とは関係なく、
「Vins」はたぶん「ワイン」のことで、
おそらく「Julliet」はシェークスピアとは関係ないはずだ。
勘だと「1999年7月1日のワインリスト」って意味だろう。

そう、タイトルなんかはフランス語だったりする。

フランス語が登場するPalmのオフ会なんて
初めてだろうな、なんて思っていると、
この小粋なお店の小粋なママさんが
シャンパンの瓶を運んできて
我々のシャンパングラスに注いでいく。

資料を見ると


Champagne Charle Mignon


・・・とか言う奴らしい。

向かいに座っているKentaroさんが
「Migって見口さんとは関係ないよね?」
と言っている頃、
機長は「シャンパンには炭酸が入っていないこと」
生まれて初めて知って感動していた。

もちろん、
そんな問題外な二人の会話さえ耳に入らない
その他の出席者は
あまりにも上品な味のシャンパンを
舌の上で転がしながら、
バロン吉田さんや、団長に
シャンパンについての上品な質問をしていたりする。

う〜む、実際にこのシャンパンはうまかった。

スッキリ爽やかな白葡萄の甘みが
喉ごしに心地よい。

アルコールが苦手な機長もグイグイと
5口ほど飲んだ。
それでもグラスの半分もいってなかったが。
機長が残したシャンパンは
目の前の木彫りの熊が「いただきます」と
飲み干してくれた。

続いて、別のグラスに


Muscadet Les Hautes Noelles 97


なる白ワインが注がれる。

「Hautes」って「MeDoc」から生まれた
新しいPalmwareに
そんな名前がついていたよな、とか
「Noelles 97」ってことは
「97年のクリスマス」なのか?
などと機長が想像をたくましくしている間にも
バロン吉田先生からの
このワインの講義が始まっていた。

美味しくワインを飲みながら
ワインのいろいろがわかる。
とっても美味しいオフ会だ。
あ、そうそう、同時に
この小粋なお店の小粋なシェフの作ってくれた
ワインにピッタリの小粋な料理も運ばれてきた。

最初のお皿は
ホタテにウニか何かのソースがかかった奴。
白いワインにピッタリ!と
アルコールに弱い機長にもそれはわかった。
そしてまたしてもグビグビと10口ぐらい飲み干したが、
まだグラスには半分以上ワインが残っている。
それを見つけた木彫りの熊が「いただきます!」と
残ったMuscadetを飲み干してくれた。

さて、続いてのワインは


Pilly-Fume Curvee Eugenie 97


という、これまた白ワイン。

ところで、この小粋なワインハウスで出してくれた
パンも美味しかった。
バロン吉田先生によると、
自由ケ丘でも有名な一日に短時間しか
入手することの出来ないお店のパンだそうだ。

アルコールの苦手な機長は
すでに予想外に飲みすぎたせいもあって、
この頃にはミネラル入りのグラスを傍らに置きながら、
ワインをチビチビとナメながら、
合間には、
新たに届いた「エスカルゴ料理」の
滅法うまいニンニク系?のソースにパンをなすりつけながら、
バリバリと美味しいパンを食べていた。
機長はこの日、
ワインよりもパンの方をいっぱい食べていたかもしれない。

続いて、
機長はたまには気の利いた台詞も言ってみなければと、
「そういえば今はカタツムリが旬だよね」
目の前の料理について語ってみたが、
「そうそう、アジサイとエスカルゴの季節だよね」
同調してくれたのは
ウレマンさんだけだった。
ちょっと無粋なコメントだったらしい。

ミスった?

その他の出席者たちからは
ワイングラスを揺らす回数についての質問が
飛びだしたりしている。
(専門用語も出ていたが機長には不明・・・)
そんなワインに関する質問には
バロンと団長がなんでも答えてくれる、
素敵なオフ会。

その頃機長は、
今日出てくるワイン各種の
生産地がフランス地図の中で確認できるマップを
表示するために
ImageViewerを使っていたのだが、
なぜかサードパーティ製であるはずの
Tiny ViewerとなんたらCompresserとの組み合わせの方が
縮小表示が出来て便利と知って、
高貴なワインの匂いが漂うテーブル上で
Tiny Viewerをビーム転送してもらっていた。

他の席でもテーブルの上には
バロン吉田先生から貰った参考資料の入った
Palm/WPJが置いてある。
誰かも言っていたが、Palm/WPJで良かった。
ワイングラスやお皿の並ぶテーブルでも
Palm/WPJなら問題なく置いておける。

なお、普段の飲み席では
「オヤジ」ばりの飲みっぷりを見せてくれる某女史まで、
この日はバロン先生が次々と繰り出すワインに
酔いしれているのかちゃんとレディしているから
不思議だ。

ところで、今回のワインの
生産者名に「Domaine」とついていたが、
これは「ドメイン」ではなく
「ドメーヌ」と読むらしい。

そしてワインはここから赤になった。


Cotes du Rhone Rouge 97 Croze


「Rouge」が「赤」だってことぐらいは
機長でも知っている。

機長は読み間違えて
なぜワインの名前に「Phone」が!
何かのネットワークなのか?
と思っていたが、
どうやらこれは「Rhone」であり、
「ローヌ」と読むらしい。
あ、そんな名前の川が流れていたような気がする。
世界地理で習ったはずだ。

この頃なぜか、
なのかえにっきのnom画伯
テーブルの上にPowerBookを広げていたような
気がするが、それがなぜなのかは
よくわからない。
ワインハウスでなぜPowerBookを彼女が
広げていたのかは今となっては不明だ。

続いてのワインも赤。


Chinon Rouge 90 Ch. de St-Louand


かなり濃厚なワインが登場した。

この頃には濃厚な血を使ったソースの
メインの羊?料理が登場していて、
このソースにピッタリのワインだったが、
赤ワインがとりわけ苦手な機長は
少し戸惑っていたが、
出席者からは絶賛の言葉が漏れるほどの
ワインだったらしい。

このワインもそうだが、
この日飲ませてもらったワインには
日本初上陸とか、
日本でまだ出してるお店は少ないとか、
そういう貴重なワインばかりだったそうだ。

みんなは感動していたが、
機長はいつものように何口かナメて味わうだけで、
残ったワインは
目の前に座っている木彫りの熊(まだ生きていた!)が、
グビグビと飲み干してくれる。

そして最後には


Chateau LA Rame 94


という甘〜い貴腐ワインが、
デザート替わりに出された。

「LA Rame」って「ラ・パーム」にちょっと似てるが、
全然違うらしい。

で、もちろんデザートも登場。

最後にはお好みで
コーヒーまたは
お好みのアルコールをオーダーして、
この会は終わった。

こうして、
史上初の
ワイン&パームなオフ会が終わった。

非常に斬新で面白いオフ会になった。
おまけに楽しかったし。

WorkPad日本語版の登場以来、
ますます増えてきたコンシューマユーザのためにも、
これからはこの種の新しいタイプのオフ会が
登場したりするのも
とっても楽しいと思うのだが、
どうだろう?

ところで、
今回のイベントの正式名称だが、
バロン吉田先生に質問したところ、
「機長の方で適当に考えて下さい」
ということだったので、
バロン吉田先生の名作Palmware「MeDoc」にちなんで、
「Chateau MeDoc -Palm de Wine-」
(シャトーメドク〜パームでワイン〜)
略称「CMPW」

・・・としてみたのだが、どうだろう?

ちなみに、Wineはフランス語でVinだよ、
とバロン吉田さんに教わったのだが、
「パームでワイン」という日本語が気に入ったので、
英語日本語フランス語のチャンポンだ。

文法的どうとか指摘しないように。
まあ、小室系の曲タイトルみたいな
もんだから、こういうのは。
ある種の縁起物というか・・・。

どっちにしても
次回が楽しみな「シャトーメドク」だ。


じゃ。







1999年7月5日

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